表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界樹転生 異世界支配とビキニアーマー開発史  作者: 藤井ことなり
帝国との触発編
133/138

親衛隊の実力

 カーキ=ツバタ王国女王親衛隊になるには女性であること、女王への忠誠、女神教への信仰、そして強じんな肉体の持ち主であることが条件である。


 専守防衛のカーキ=ツバタは他国を攻めることはないが、攻められることはある。国家の存亡の危機のとき、女神教徒を守るため女神フレイヤより戦乙女(バルキリー)の戦力を借り美聖女戦士になるため親衛隊の身体を貸し渡す。神々の戦力に耐えられる身体でなければそれができない。


 ゆえに親衛隊の身体能力は基本的に高い。


 レオーネとアルスはシャッコウ族の手前で彼らの頭上を飛び越え半身ひねりで着地。すぐさま斬りつけるが、レオーネは背を斬ることができたがアルスは避けられる。


「このアマ」


 怒れるシャッコウ族はそれぞれレオーネ達に斬りかかる。今度は逃げたりせず真っ向から斬り結ぶレオーネ達。先ほどとはうってかわって剛の剣法で力競べするが如く撃ち合う。そこにエニスタがやってきた。


「レオーネ」


 エニスタの言葉にレオーネは斬り合いをやめてアルスの方に走り出す。レオーネを追いかけようとしたシャッコウ族はエニスタに斬りかかられ足どめされる。


「ジャマだ、クソアマ」


 エニスタの目が冷たく光る。


「ブリッド流闘技、[閃風(ツムジ)]」


 剣を両手で持ち、身体をひねって垂直に横回転して斬りかかる。シャッコウ族が剣で受けようとする──が、その剣ごとシャッコウ族の身体を斬り落とした。


「ふたり」


 エニスタが態勢をなおして立ち上り、レオーネ達をみる。


 姉妹の連携攻撃は片方が受けてもうひとりが斬る。それを場面場面に合わせて攻守を代わるのであっという間にとどめをさした。


「さんにん。……3対3だったんだ、卑怯だなんて言うなよ」


 団体戦と個人戦という意識の違い──それが勝敗の別れ目だった。


※ ※ ※ ※ ※


 離れたところではシャッコウ族の頭目と手下がユーリ達と対峙していた。


 頭目がユーリと、アンナの前にいるジャクリーンと手下がそれぞれ相手する。


「アンナ様、ここは私に任せてもらいます」


「……わかったわ」


 アンナは剣を鞘に収めると、王女らしく気品を持ちたたずみすべてを任せる。王女を護る騎士に全幅の信頼をよせて。


 ジャクリーンはアンナを背に双剣を構える。身体を斜にし左手の剣は受けやすく右手の剣は威嚇するように刺す構えだ。剣のように冷たく鋭い眼光がシャッコウ族を射る。


 ジャクリーンの構えを嘲笑うように剣をぽんぽんと叩きながら近づいてくる。間合いまで来ると、いきなり斬り上げジャクリーンの剣を飛ばそうとするが、簡単に避けられる。ナメるなとばかりに今度は打ち下ろすが、双剣を使って斜めに受け流す。


 ならばと突きをくり出すが、これも双剣を使って器用にそして冷静に受け流す。けっして攻撃はせずただただ護りつづける。


「くそ、ふざけやがって」


 手下はだんだんと攻め手が荒くなる、攻撃してこないと思い込み防御がおろそかになる、そして大きな隙ができた。だがジャクリーンはその好機を逃した。


ビュン


 アンナに向かって小剣が飛んできたのだ。


 ジャクリーンはそれを察し、大きく右手を伸ばしそれを叩き落とす。そして何処から飛んできたかを確認する。ユーリと相対している頭目からだった。


  微動だにしないアンナ。


「アンナ様」


「よい。続けよ」


「は」


 そこに居たふたりは主従の固い絆をもった間柄であった。


 いつもの陽気で明るい少女ではない、王族としての威厳と気品をまとう己の使命を知って──いや、理解しているアンナ王女。


 そして同じく、たとえ毛ひとすじとてその玉体に傷つけず、心配なぞ一瞬たりともさせない。それが己の使命、主人を護ることが我が道と信じる騎士ジャクリーン。


 アンナはジャクリーンの実力を引き出すため、護られる立場になる。けっして手出しはせず動きもしない。


 与える信頼


 受ける信頼


 そのふたつが揃ったとき、ジャクリーンの護衛双剣術は最大限に発揮できる。


※ ※ ※ ※ ※


「ちっ、奇妙な動きをする」


 頭目はユーリと相対しながらアンナに小剣を投げたが防がれる。


「余裕だな。私を前にして余計なマネをするとは。それとも私が隙をつくるとでも思ったのか」


 得意のムチをユーリがくり出す。変幻自在に襲うムチを避けるためユーリに近づけずにいたので、油断を誘おうとやってみたが無駄に終わった。それだけでなく逆にユーリの怒りをかうことになる。


 森の妖精(エルフ)のユーリは自然の調和を尊ぶ。それゆえ生きるための狩りはするが無駄な殺生はしない。だから追い払う目的でムチを愛用している。


 手慣れた手つきで自在に扱うので、頭目は攻めあぐねていた。


「くそっ、ならば」


 頭目は前に出る。ユーリは間合いに入ったとムチを斜めに当てるようにくり出す。それを斬り落とそうと頭目は剣をふるう。だが手前でくわんと軌道が変わり剣ではなく握っている右手に当たる。


「痛っ」


 思わず剣を落とすが、左手でそれを受けふたたび下がる。


「とんでもねぇムチ使いだ。こりゃやり方かえねぇと」


 思いっきり下がって周りを見渡すと、ちょうどレオーネ達が3人目を倒したところが目に入った。


「おいおい、なんだこの女達は」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ