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世界樹転生 異世界支配とビキニアーマー開発史  作者: 藤井ことなり
帝国との触発編
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事態は動く

 至近距離からの双刃戦斧2本の投てき。避けれるわけがない。

 だが一か八かの思いつきで抵抗してみる。


「なに?! 突っ込んでくるだと」


 予想してた動き。そうではなかった。2本とも投げたから素手の格闘になると思ったが、まだ戦斧を隠し持ってて横一文字にそれを振るう。


「なにぃ!?」


 オレだと思ってた身体が戦斧によって斬られ──砕け散る。


「な、なんだ。これは」


 砕け散ったオレの身体──それは精霊力装備(ソウル・コート)でつくられた(ガワ)だ。本物のオレは仰向けに倒れて精霊力青龍刀(ソウルブレード)で双刃戦斧2本を受け止めていた。


 状況を把握される前に立ち上がり、ソウルブレードを捨てて素手で突進し、両手による掌打を精霊力(ソウル)を込めて打ち込む。


精霊力衝打波掌(ソウルインパクト)


 外部からの破壊の技でなく、精霊力(ソウル)を相手に流し込んでマナ酔いにして内側から攻撃する技だ。

 ライナー・ヨッパーは急性アルコール中毒になったように片膝をつく。


「な、なんなんださっきのは」


「目眩ましみたいなもんだ。本体のオレはライナーの予測通り仰向けに倒れてた、双刃戦斧は狙い通りオレに当たってたよ」


「く、くそ」


「ライナー、決着はつけるがトドメは刺さない。代わりにあの技名を使うな」


「な、なんでお前はそんなに技名にこだわるんだ」


「いろいろあるんだよ。じゃあな」


 頭から精霊力を追加して完全に意識不明にして気絶させる。やれやれどうしてコイツは危ない技名ばかりつけるのかな。


 アディに伝えて触手ツタでライナーを持ち上げ、帝国軍陣地に投げ返してもらう。それにしても危なかった。あんなに強かっただなんて。どうやら今日はそれなりに本気にならないといけないようだな……。


※ ※ ※ ※ ※


 同時刻、ヨツジにて展開している[はじまりの村]救援隊は、避難民が来るのを待っていた。


総責任者であるアンナ=カーキツバタ王女の指揮のもと、昨夜のうちから[はじまりの村]向かった別働隊は予定を変更。襲撃者ノマド達が居座っている村ではなく避難民の保護をするため旧街道に向かっている。

 それとは別に救援隊からも迎えの部隊を出して、とりあえず来るのを待つだけの状況だった。


「ヒトハさん」


 ヨツジの[世界樹の森]側に造られた小さい森。そこに設置された樹液モニターとデンワツタでアドバンス(上級ドライアド)のヒトハにアンナが呼びかける。


「どうなされましたアンナ様」


「状況はまだ動かないかしら」


「お待ち下さい」


 ヒトハはヨツジの森と旧街道沿いに設置したカメラツタで樹液モニターに状況を映す。


「こちらから向かった救援隊はまだ接触してませんね。別働隊はフタハによってつくられた道によって旧街道には出てます。報告によると避難民の北側に出てしまったので追いかけているところでしょうか」


「デンワツタを使って避難民と連絡とれないかしら」


「申し訳ありません。昨日は王国での働きがありましたので、まだ出来てません」


「ああ。ユーリ様の悪評をしずめたという話ね」


 アンナは王国での出来事をまだ把握していない。ユーリが意図的に隠しているのだ。今は避難民救助に専念するようにとだけ伝えてあり、ヒトハにも余計なことを言わないようにいってある。


※ ※ ※ ※ ※


 そしてカーキ=ツバタ王国では朝からブラパン伯爵が息巻いていた。昨日の空間映像について事前に知らせなくおこなったことに説明を求めている。


「代行、昨日のあれは何ごとです。民衆を混乱させるような真似をしてどう責任をとるつもりか」


 ユーリ女王代行の悪評を意図的に広め混乱させようとしたのはブラパン伯爵をはじめとする5人の貴族達なのだが、自分たちのことを棚に上げいけしゃあしゃあとユーリに責任をとれと追求してくる。


「ただの試験行為だ。民衆を混乱させるつもりなどない」


「しかし実際に昨夜からざわめき続けているだろう」


「内容は大まかに聞いている。王室や貴族への不満ではないだろう。それに混乱を避けるために平民議会のショージ・キモノに意見を言ってくる者には聞き受けて、あとでまとめて報告するように伝えてある」


「そんな話をしているのではない。なぜ、我々に断りなくやったかを訊いているのだ」


「たまたまだよ。[王室御用達魔導師会]に新技術について協力をする話をしていてたところ、城壁の限定対魔術結界を利用して空間に像が映し出せるのではないかというのでやってみただけだ」


「なぜそんなことを」


「今までどおり王国からの御触れは掲示板に貼るが、それを端々まで伝えるための方法はないかと相談していた。エルザ女王がな」


「女王様が」


「うむ。ゆえにエルザ女王のやり残した仕事のひとつを行なっただけだ」


 無論ユーリのでまかせであるが、エルザ当人に問い質すことができない以上、真実を確かめようがない。仕方なくブラパンは納得することにした。なのでユーリは次の議題にうつる。


「では、次に[はじまりの村]の救出部隊についてだが、新しい報告はあったか」


 防衛大臣を兼任するブラパン伯爵からは、アンナ達と派遣した部隊が合流してヨツジを拠点にしている報告が届いている、次の報告はまだだと話す。


 ユーリは、デンワツタや樹液モニターのことはまだ知られてないなとホッとする。

お読みいただきありがとうございます。


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