7/57
科学しか使えない世界 6
5
「さて悪魔を召喚しよう。」
部長が言う。サッカー部は概念未満の部長とともに全員職員室へ連れて行かれた。しかし当の副部長は俺たちとともに残っていた。
「ありがとな黒子。おかげで広い所で実験ができる。」
神でも恐れる笑いがそこにはあった。
「すごいよねー部長たち。」
俺は驚いた。
「いたんですか岸田先輩!?」
「どうしたの敬語なんか使って。」
俺は口を押さえる。ここの部活は狂人ばかりだ。
そして、
「まず魔方陣を描こう。」
部長はおもむろに校庭に魔方陣を描き出した。さらに魔方陣の中央に宝石を置き呪文を唱え始める。
「神の御霊において闇の翼の使者をここにたまわんことを、この依り代を捧げ魂を黒化し闇なる歌を捧ぐ。」
魔方陣は暗く光りだし悪魔が顔を出した。
ただ、
「また貴様か、、、。」
悪魔はため息をついた。