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THIS WORLD IS ONLY USES MAGIC  作者: 海野 幸洋
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魔法しか使えない世界 旅行編7

12

国立魔法博物館。それはおそらく日本のとある科学博物館に対応したこの世界の博物館なのだろう。動物園から出て博物館を目指すとまず機関車が見えた。あれはとクルスへ聞くとクルスは今は使われていない蒸気機関だと答えた。蒸気機関はこの世界では魔術によって後を追われた物。この世界では地球のように一部のマニアによる胴体保存が行われているだけ。ただ人類の歴史の一部として展示保存されているらしい。そしてまだ行かなかったがその奥には頭部が犬のような形をしてかぎ爪を持つ神話のような化け鯨の姿が見えた。


建物へと入る。どうやら学生は無料らしく俺はチケットを貰い入場した。クルス以外の人間は学生であるため他の皆も俺に続く。そしてクルスも遅れて追いついた。時間はすでに夕方で企画展も存在し興味はでたが俺は常設展示のみに行くことにした。そもそも企画展は有料だ。大きな建物、惑星館に入るとこの世界にも存在するエレベーターに乗り最上階を目指す。そこは三階で先ほど動物園で見てきた動物や魔獣などの剥製が展示されていた。やはり似ている。そしてこの世界にも存在するエスカレーターに乗り二階へとおりる。魔法技術について展示された物は俺にとってとても興味深かった。そして俺は少し疑問を抱く。誰かに聞こうと思ったが俺の隣には誰もいなかった。他のみんなはつまらないと遊具のある場所へ行ってしまったのだ。異世界人である俺からすればとても珍しい物であるが彼らからすればごく一般的なものらしい。だから俺は抱いた疑問を学芸員らしき人物へ質問する。

「このテレポート装置というのはどういう物なんだ?」

地球での卒業旅行時。俺は部長とテレポートを経験した。おそらく魔法なのだろうが魔法ならばこの世界でも可能なのではないだろうか。

「その名の通りです。物体を魔子し変換して波に乗せて遠くへ転送するんです。携帯電話のように。ただ物質構造の簡単な物なら成功しましたが人間なんてまだまだ運べません。それにコストもかかりますし。今も一部の研究機関で現代魔術の発展のために研究されていますが実現はまだ先でしょう。」

一つだけ分かったことがある。部長たちが行っていたことはこの世界よりも優れているということだ。魔子が少なく魔法が発展しなかった宇宙である癖に何故テレポートが可能なのだろうか。嫌テレポートは科学の力でも可能ではある。宇宙空間において重量を利用する物。この装置のように物体を電波に変える物。しかし先輩たちのあれは科学だったのだろうか。俺は少し黙った後学芸員へ礼を言うと別の展示へと足を運んだ。他の展示もあの場所と本質は変わらなかった。下の階では化石などが展示されていた。別の塔である中央国館ではこの国について展示されていた。振り子やドラゴンの化石、魔法石の展示、中王国人の化石。俺はあの場所と記憶を照らし合わせなんとなく比べることで博物館を楽しんだ。そして全て見終わると窓の外が暗くなっていることに気がつく。俺は惑星館の三階で再び出向きアクトゥルスたちを迎えに行った。

そこへ行くと椅子へ座ったモルガンの膝にイレーネとナノが寝ている。遊び疲れたのだろう。実に子どもらしい。そしてそれをクルスがご当主に見せると、どこから出したのかカメラで撮影していた。アクトゥルスはどこへ行ったかと探したがモルガンによると中央刀について知りたいと博物館の方へ行ったらしい。異世界人である俺には魔法博物館が物珍しく興味がでたが外国人の彼からすれば中央国人によって作られた武器に興味がわいたのだろう。モルガンはスマホを取り出し彼に連絡すると俺たちは化け鯨の前を通り暗くなった外へと出た。ナノは起きると自力で歩き始めたがイレーネは起きなかったためクルスがおぶり運んだ。こういった所は執事として格好いいと感じる。しかしロリコンとしてイレーネをおぶりたいだけなのではないだろうか。

俺たちはアクトゥルスと合流すると彼が予約したというホテルへと向かった。緑色の列車の乗って。


ミイラ見に行きたい。

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