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THIS WORLD IS ONLY USES MAGIC  作者: 海野 幸洋
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魔法しか使えない世界 旅行編5

専門店街では別行動になった。

「女子は女子だけで回りましょ。」

モルガンの提案によって3人はグループになり先に何処かへ消えた。クルスはお嬢様と叫び手を向けたが3人は気にせず歩いて行った。一応は西国の要人であるイレーネやナノをモルガンに任せていいのかと感じるが平和なこの国では心配いらないだろう。そしてアクトゥルスは用があると別の方向へと歩く。大方の目的は分かるが俺とクルスの2人きりになることに俺は困惑した。

「ここへ行こう。」

中央国首都に関するパンフレット。それも堂々と専門店街に関することが記載されていることから特定の層に対するものだと分かるが何故クルスがそれを持っているのだろう。そしてそこに記載されている内容も気になる。俺は何しにこの世界に来たのかを忘れる。俺は神として天才として自身の才能を証明するためにこの世界に来たというのに。こんな店で。

小学生メイド喫茶。

確かに俺も地球でサキュバス喫茶という店を開いたことがある。あの時は部長主導で行ったがサキュバスの力か多くの客を呼び込むことができた。男というのは神ですら呆れる。悪魔であるサキュバスはその力を考え妥協する。しかし魔法しか存在しない世界で魔法的力に頼らずにこのような店を経営するとは。そしてそれを許す中央国政府にも。日本でもメイド喫茶が存在した。メイド喫茶も多種多様であり色々な種類のメイドがいる。しかし小学生というのは犯罪ではないのだろうか。童顔の人間を使うなら理解できる。しかしパンフレットには確かに本物と思わせる画像が印刷されている。そして俺はの画像を眺めるクルスに対して少し引く所があった。最初彼に会った時はイレーネのことを守る頼もしい固いイメージの執事だったが半年もの月日が経過するとその本質も見えてくる。ロリコンのホムンクルスいる世界。それが異世界なのだろうか。


中に入ると本当に小学生が俺たちを出迎えた。

「お兄ちゃんって呼んで良い?」

クルスの腕を掴むと定員は彼に言う。そう言われたクルスはいつも固く結んだ口の緩みが出て、しょうがないと言うと案内された席へと座った。俺も彼を追い同じ席へと座る。ランドセルという文化はこの世界、この国にも存在する。中央国ではその鞄は男女問わず小学生の指定された鞄らしい。それを誇らしげに説明するクルスは何なのだろう。彼は普段と姿と本当の姿の落差が激しい。小学生という発音。これは先ほどから俺が言っているものだが何故かこれで通じる。小学生。小学生。小学生。この国は俺と別方向に狂っている。

「なあ、質問なのだがこの店は法律的には大丈夫なのか。」

この国の人間と話すことは始めてだが言語統一のお陰で俺は無理なく言葉を話す。そもそも見た目が日本人の俺は彼女たちからどう見られているのだろうか。見た目が外国人のクルスを連れた俺は日本で海外の友人と遊ぶ日本人のように見られているのだろうか。

「ああ、時々言われるんですけど大丈夫ですよ。だって私たち魔法で姿を変えてるだけで成人してますから。」

俺は納得してしまった。この世界は魔法しか存在しない。若返りというのは地球でも研究されていることだがこれは盲点だった。ただ彼女たちの魔法というのは若返りとは少し違い見た目を偽装。変装したようなものらしい。それで身長まで変わることが魔法の凄い所だ。

「あなた中央国人?」

彼女は俺の質問に疑問を持ったようでそう投げかけた。

「いや、俺たちは2人とも西国から来たんだ。この国の出身ではないよ。」

俺が異世界人であることを知っているクルスは特に口を出すこともなく俺の方を見ていた。正確には俺と話す見た目が幼い少女を。

少し早めの昼食といったところで俺たちは店で食事をした。とはいえすぐに店を出たわけでもなく少女たちのサービスを2人で受けていた。少女の耳かきというのがオプションであるらしくそれは俺も受けることにした。西国人は耳掃除をあまりしないらしく俺は向こうにいる時は時々指で掻くだけだったが半年ぶりのそれはやけに気持ちよかった。文化的にクルスは最初怖がったが試してみると気に入ったようで掃除をしている間に一時間程度が経過した。店では外国人向けの土産なのか耳かき棒が売っており俺はそれを購入した。これで帰っても痒さに苦しむことはない。少女たちと打ち解け雑談をしていると昼がすぎ集合の時間へと近づく。俺は嫌がるクルスの手を引くと彼女たちの別れを告げ店を後にした。


小学生メイド喫茶を実際やったら、、、。

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