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THIS WORLD IS ONLY USES MAGIC  作者: 海野 幸洋
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魔法しか使えない世界 学校編6

「二年生になる前に選択教科を選んでもらう。これはお前たち生徒の未来を決めるものだ慎重に選べ。」

朝、生徒がみな席に着くと担任教師は教室の前で発言した。選択教科。日本の高校でも二年生になると教科を選ぶ。俺は教科を選ぶ前に転移したが。担任は資料を配る。

魔法技術科、魔法工学科、治癒学科、魔法交通科、錬金科。

さすが魔法を学ぶ学校のことだけあって歴史など文系の教科はなかった。勿論高等教育の一環として一般教養程度の文系教科は全員共通で学ぶのだが。


魔法技術科

これ今俺たちが学ぶ魔法の発展型らしい。俺たちが学んでいるのは基礎的な魔法である。だからこの学科では今の上を行く魔法、上級魔法などを学ぶという。


魔法工学科

名前の通りの学科。いわゆる一般人が扱う魔道具開発を志す者が行く学科。杖などもこの学科で開発される。発明家の行く学科。だからかこの学校の中でも一二を争う程に生徒のレベルが高いという。


治癒学科

魔法技術科と学ぶことは似ているが決定的な違いはあちらが総合的に学ぶのに対しこちらは治癒魔法を中心に学ぶこと。この世界にも医者は存在する。ただ物理的な医療と魔術を返した医療が存在していた。治癒魔法は生物の細胞に直接語りかけるもの。壊れた組織に魔法を使って再生を促進することや体内に潜む小さな敵に対して少量の攻撃魔法を加えることを学ぶらしい。


魔法交通科

工学科が魔道具など小さな物を作るのに対して交通科は魔動車など大きな物を作ることを学ぶ。地球のようにこの世界にも車が存在するが他の物も勿論存在する。人間が誕生するとどんな場所でも行うことは変わらないらしい。だから異世界には車以外にも飛行機、船、鉄道、さらにはロケットまで存在した。そしてそれらは魔力で動く。魔法しか使えない世界。魔法に依存しきった世界。魔法が電磁パルスに関係するかは分からないが仮に似たようなことが起きたらどうなるのだろう。実際この世界にも恒星があるのだから。


聞いた話によるとここ以外の魔術学校には他にも魔法農学科や機械工学科などがあるらしい。農学科は魔法で農作物の育成改良を行う。機械工学科は単純に魔法工場といった工場勤務を行う者が行く場所だという。公に魔法を扱うには免許がいる。例え工場勤務でもそれは変わらないようで免許がなければ犯罪になる。だから中流程度の学校には普通かを中心とした学校でもこれがあるらしい。そして最後に俺が選択した学科。それが錬金科だ。


錬金科

錬金術を学ぶ学科。杖に使う魔法石は最上の物には天然の物もある。アクトゥルスの見解では俺の持っている勾玉は天然の物のようだ。ただ学校で使うような杖に高価なものは使えない。破損した場合にも高くついたら困ってしまう。天才である俺であれば投資などですぐに稼ぐが凡人には無理などだろう。だから錬金術が必要になる。人工的に魔法石を生成し量産する。またそれ以外にも魔剣なども作る。草薙の剣やエクスカリバー、アスカロン、ゲイボルグ。後はアゾット剣など。錬金術を学ぶならアゾット剣も手に入れてみたいと俺は思った。そして俺が錬金術を学びたい理由。それは簡単だ。錬金科はこの学校の中で難しさがトップレベルだという。天才でなければ入ることのできない学科。まさに天才であり神である俺にとっては最高の学科なのだ。そして錬金術を学べば一行に反応を示さない俺の神器のことが分かるかもしれなかった。


「お前は何を選択したんだ。」

休み時間。アクトゥルスとモルガンは俺に近づき質問をした。俺は錬金科だと応える。そして聞いてもないのに彼らは自身の選択した学科のことを話し出した。

「俺は魔法技術科を選択したぞ。俺は剣士を目指しているからな。」

ペンドラゴンの姓からも予想はできていたが彼は剣術にたけている。だからか彼は魔法を学び剣士になるという。

「私は治癒学科。」

モルガンは医療関係の燭につきたいらしい。俺としては彼女が医療に行くということに何か不安を感じていた。


「月神に感謝を。」

俺はその日アドラー家の屋敷にてクルスの部屋を尋ねていた。ホムンクルスであるクルス。彼に錬金術のことを聞きたかったからだ。

「私を生んだもの。それの何が聞きたい?」

「いや錬金術師についてクルスに聞くようイレーネの父親に言われたんだよ。俺が錬金術を学びたいって言ったら。」

夕食の後俺はイレーネたちに自身の選択のことを話した。イレーネは半ば呆れて応援したが彼女の父親には錬金術師がどんなことを行うかを聞いてこいと言われた。クルスは錬金術師によって作られた人工の人間、クローンでありその倫理観だけでも彼は俺に教えたいのだろう。彼は俺の力を認めているようだが俺のことはどうも危険視している。もっとも戦場でクルスを助けただけあり彼は心優しい男なのだと俺は思うが。

「ご当主もお前のことを真っ当な人間に育てたいらしいな。正直言えば感謝もしているし恨んでいる。今の生活は私にとって最高のものだ。だから私を作ったことは感謝しよう。しかしそれは半分はご当主のお陰だ。それに多くのホムンクルスを作り殺した奴らを私は一生許さない。だが私は貴様が錬金術を専攻しても何も感じない。私を生んだ錬金術師と貴様は関係ない。ただ貴様が戦争のためにホムンクルスを作れば私は貴様を殺すかもしれない。」

「俺は俺自身の欲望のために錬金術を学ぶだけだ。戦争が科学を発展させるという人間がいるが俺はそうは思わない。俺は浪漫こそが科学を発展させると思っている。ただ頭の悪い凡人が浪漫を分からないから戦争になり科学が発展するんだ。」

俺は武器などは格好いいと思うことがある。だから俺は戦争反対派ではない。ただ俺は昔から戦争と科学を関連づける凡人が嫌いだった。

「科学なんて迷信ではないか。」

クルスは科学という言葉に反応した。ただその後の彼の言葉から彼が俺は俺のことを悪くは思っていないことが分かる。

「戦争に協力しないならばそれで良い。貴様の好きにやればいいさ。」

「そうするよ。」

お休みと言い残し俺はクルスの部屋を後にする。そして次にイレーネの父親の部屋を目指し俺は歩き出した。


実際、浪漫があれな科学は簡単に発展すると思う。

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