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THIS WORLD IS ONLY USES MAGIC  作者: 海野 幸洋
15/57

科学しか使えない世界13

12

1名前:ヤマトタケル

   ナトロン湖now

2名前:メデューサ

   悲報イッチ石になる


旅先で俺は画面にむかいスレッドを立てた。卒業旅行は部長の提案によりアフリカ・タンザニアにあるナトロン湖へと来ている。最初は転送装置で行く予定だったが横領した部費もあるほか夏休みの期間も長いため飛行機での旅で最終的に決定した。湖には石化した動物の死体が数多く存在しており不気味な雰囲気を漂わせている。

「さて、旅行日程は一週間もある。この一週間でアフリカを満喫しよう。」

部長たちとのアフリカ旅行を俺は楽しんだ。小型のパソコンを片手に俺は旅先で学会へと入り仲間との旅行話にも続けた。この小型のパソコンというのは学会の情報工学部(板)の住人である天才ハッカーの太郎氏にもらったものだ。太郎氏は学会内ではアメリカのリンゴよりも天才だと言われている人間でたった1人で携帯端末の研究をしているらしい。また学会のために日々情報収集にも励んでいるため会員からの信頼も厚かった。されに今俺が愛用しているこれのように彼は自信の発明品を無償で配っていることも彼の評価を上げていた。彼によると研究は浪漫のために行うもので凡人のように金儲けをするためのものではないからだそうだ。人間ができていることも彼が人気の理由なのだろう。俺自身彼のことを尊敬している。


13

エジプトのピラミッドの大きさに驚愕する。一週間のアフリカ旅行は終わったがまだ時間も資金もあるためにエジプトへ俺たちは来ていた。この一週間はナトロン湖に始まり近くにある古代人の足跡を見たりしたほかアフリカ各地の民族を訪ねるという生活をした。勿論ホテルなどには泊まらず全てキャンプだ。ただ女子3人が風呂に入りたいとだだをこねたためアフリカの中で観光などの設備が整っているエジプトを訪れていた。ただ旅行の日程をずらしたために搭乗するはずだった飛行機を逃してしまった。


「ということで帰りはシルクロードをドライブだ。」

部長が突然そんなことを言い出す。

「転送装置を使えばすぐ帰れるじゃない。」

副部長が反論する。

「それを言えばせっかく予約した飛行機を風呂で逃したのは何処の誰だ?」

「いや飛行機に乗るなら普通におい気にするでしょ。」

「普通ってなんだ?」

副部長は部長に論破された。


「はあ。」

「どうしたのだ岸田。」

岸田先輩はため息をついている。ホテルには入れたものの観光シーズンなのか取れたのは1室だけであった。そのため5人で同じ部屋で寝ることになる。女子はベットで男子はキャンプ用の寝袋で寝ることになった。そして中戸兄妹がけんかをしだし今現在副部長が仲裁に入っている。けんかの原因はドライブだ。その間することもないため岸田先輩はシャワーを浴びていたのだ。そして薄着で俺の前へとやってくる。

「なあ岸田、思ったのだが錬金術で真水を作りそれでシャワーを浴びれば俺たちが飛行機に乗れないということは無かったのではないか?」

「私の格好見ての言葉がそれなの。」

「俺は恋愛に興味がないぞ。」


俺にとって今最大の疑問がある。岸田先輩が俺のことをどう思っているのかだ。文化祭にしろ今回にしろ俺と岸田先輩は何かと2人きりになる。先輩は俺のことが好きなのだろうか。意識する自分がいる。だが何故先輩は俺に好意を寄せる。天才にも分からないことがある。俺は一瞬そう思った。

「なあ岸田、、、。」

俺が聞こうとした時すでに先輩は眠りについていた。これでは俺の方がため息をだしてしまう。


14

すごいよシュメさん


画像付きで俺はシュメさんにメールを打った。今俺たちは、かのウンサンギガが住んでいたというイラク・クウェートに来ている。突然現れ突然消えた文明。そう聞くだけでも浪漫にあふれている。一度この土地を訪れたいと思っていた俺にとって今は最高の瞬間だった。またあれだけ不満を言っていた女子陣もこの圧巻の状況を見てすっかり機嫌を直していた。岸田先輩も。ただ少し気になることがあった。副部長だけ何故か機嫌が悪い。というより何か警戒しているように思える。

「中戸、副部長が怒っているように俺は思うんだが。」

副部長のことが気になり中戸へ問いかける。

「あなたは知らない方が良いと思いますよタケルくん。」

中戸にそう言われ俺は仕方なく別の話題へ話を切り替えた。


「なあ中戸さっきから部長たちがいないように思うのだが。」

中戸と話をしていて俺は部長と副部長がいないことに気づく。

「トイレじゃないですか。」

2人でトイレに行くなんて、あの2人は頭が良いわけであるからそんなことはまずありえない。中戸が嘘をついていることは明らかだ。ただ何故中戸は嘘をつく。この遺跡には何かある。俺にはそうとしか思えない。その時、鞄の中にしまってある小型のパソコンが鳴った。俺はその画面を見ようと電源を付けた時自分の目の前が光るのを感じた。


15

「大丈夫かタケル。」

遠くから俺を呼ぶ声が聞こえる。部長の声。

「何処へ行っていたのだ部長。」

目を開けゆっくりと俺は起き上がった。

「いったい何があったのだ部長。」

「俺に聞くな。俺ですら分からないのだ。」

部長は焦っている。俺はあたりを見回し中戸たちが倒れていることに気がつく。そして俺は自分の手に先ほど見ようと思ったパソコンがあることに気づき電源を付け画面をのぞき込んだ。シュメに送ったメールの返信。ただ内容は、、、。


さよならタケル


そう書かれていた。


めんどくさいから一括

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