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異世界にチート転生したけど世の中平穏過ぎたので、自分で波乱を巻き起こす事にした  作者: よぎそーと


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その13 慌てて対応を変えようとするも、全てが手遅れでありどうしようもない

 軍勢の崩壊を受けて大国は目に見えるほどうろたえていった。

 中規模の国までならばそれだけで殲滅出来るほどの規模であったのだ。

 それがまさか一瞬にして崩壊するとは誰も予想してなかった。

「いったい何がどうなってる?!」

 そういった叫びが各所から上がった。

 参戦してなかったトモヒロ対抗連合の小国・中規模国家なども、この結果を見て慄然としていく。

 だが、事前に送った使者からもたらされた情報を元に、白旗をあげる事で難を逃れる事が出来た。

 同時に、トモヒロに対抗する事は不可能と判断をしていく。

 侵略があるならば、無謀であっても対抗するしかないが、それも無駄なあがきだと言わざるえない。

 なので方針を変更する事になった。



「とりあえずは恭順、出来れば友好を求めていくしかない」

 これが連合中核が出した結論である。

 生き残りをかけて軍門に下る、運がよければ対等な立場の友好というものを求めていく。

 それが連合の採択する方針となっていった。

「しかし、受け入れるだろうか」

「それは分からん」

「相手は、各国の降伏を拒絶してきた。

 容易く我らの意見を受け入れるとは思えないが」

「もちろんだ。

 だが、それでも訴えてみない事には話になるまい」

「駄目でもともとか」

「そうだ。

 相手が受け入れるとは思えない。

 だが、こちらの希望を伝えない事には何も始まらない。

 だからこその交渉である。

 有利な条件が引っ張り出せるとは思えないが、なるべく国家が存続するよう条件をととのえるしかない。

「どうなる事やら……」

 誰もがそんな思いだった。



 大国の方はそれよりも更に切羽詰まっていた。

 差し向けた軍勢が壊滅し、更に敵は国にまで迫っている。

「何がどうなってる?!」

 大国首脳部の焦りと憤りと恐怖は尋常ではなかった。

 この世界において揺るぎない立場を保っていたのに、それが一瞬にして崩壊しようとしてるのだ。

 平静を保つ事など出来るわけがない。

「とにかく、防備をかためろ。

 敵を撃退するのだ」

 そう言うのが精一杯である。

 国中から兵隊が集められ、国境へと集結していく。

 しかし、それらがトモヒロを止める事などない。

 集まったそれらも、やがては消え失せていく。

 それを察している一部の聡い者達は、和平を提案するが国の中枢がそれを採択する事はない。

「負けたままでどうして和平が出来る」

 少しでもはねのけたという実績がないとつけ込まれる。

 交渉とは互いの力の強弱によって進み方が違うのだから、負けっ放しで交渉など出来るわけがない。

 だからこそ大国達はトモヒロに一矢報いてからの交渉を求めていた。

 多少は押し返す事が出来れば、それをもとに有利な条件を提示する事が出来るからだ。

 普通に考えるならば、これで間違いはない。

 しかし、今回の相手は彼らの常識が通用する存在ではない。

 そのことを理解出来てないのは彼らにとって不幸であっただろう。

 だが、残存王族達からの情報は彼らにももたらされている。

 わずかばかりのものであったが、それらを見て何も考え無かった、対策を講じなかったのは大国の方である。

 正体不明の、始めて接したばかりの相手にである。

 なのに今まで通りのやり方で臨んだ事がそもそもの間違いである。

 彼らはその愚行の結果を身を以て確かめる事になるだろう。



 トモヒロの行動はそれからも断続的に続いた。

 五つの大国を相手に、まずは国境まで迫って途中にあった軍勢を崩壊させた。

 それが終わると別の大国へと向かい、ほぼ均等に結果をならしていった。

 それが終わると今度は国境内部への侵攻になる。

 国境の中に押し込めてから二ヶ月から三ヶ月ほどしてから行動を開始する。

 この間に、留守にしていた家に戻って子供の顔を見たり、ハーレムで楽しんだりするためだ。

 働きづめは体と心によくないことを前世の経験から、そして余裕のある今生での生き方から学んでいた。

 それが終わってから新たに侵攻をしていく。

 国境を越えて、首都にいたるまでの地方都市の中心地まで進んでいく。

 都道府県の県庁にあたるところまで、と言えば分かりやすいだろうか。

 そういった地方の中枢まで攻め込んで崩壊させていく。

 これも一つの国が終わったら次の国へと移るという形で繰り返していく。

 侵攻そのものは一国につき一週間もかからず終わるが、五つの国全部にやるとなると、二ヶ月近くかかる。

 それが終わると家に戻って二ヶ月から三ヶ月の休養をとるのだから、侵攻は大分ゆるやかに進んでいく。

 おかげで、それぞれの大国の首都に到達するまで結構な時間が経過していった。

 国の規模にもよるが、首都にいたるまでに攻略しなければならない地方都市は、おおむね10~15といったところである。

 これらを粉砕するのにだいたい三年を費やした。

 その間に休憩期間もあるので、実際には7年の時間が経っている。

 大国はその間、緩やかな衰退を辿っていった。

 失われた領土を取り戻そうとしても、名乗り出る者はいない。

 仮に取り戻してもやってくるトモヒロに粉砕されるのだから、やる意味がない。

 国家の中枢はそれでもどうにか軍勢を差し向けて領土を奪還、そして防衛体制を構築しようとする。

 だが、名乗り出る者がいないのでどうにもならなかった。

 命令しても、その部隊から脱走者が続出してどうにもならない。

 酷いときには貴族が一族ごと逃亡する。

 これではまともな行動など何一つとれない。

 大国は国境から首都まで、無防備な無政府地帯を作り出す事になる。

 そんな国に見切りをつけ、トモヒロに降ろうとする領主が出現していった。



「そういう連中は全員敵ね」

 容赦のない対応をトモヒロはしていく。

 敵対してる大国からの離反者を受け入れようとはしなかった。

 連合を組んでる国々は容赦したのとは対応が違う。

 なぜなのか、と問われる事もあったが、

「何となく」

という理由にもならない理由が返ってくるのみ。

「国家の一員として最後まで頑張ってくれ。

 それが大国の貴族の義務じゃないの?」

 そう言われて送り返される使者は、重い足取りで主の所へと向かった。

 話を聞いた貴族は、絶望の意味を実体験して返事を受け取っていく。

 自分達には、抵抗して勝つか、負けて死ぬしかないのだと悟る。

 勝つ方法があるならそれもいい。

 だが、デタラメな力に抵抗する方法を彼らは持ち合わせていない。

 事実上の死刑宣告を受けた貴族達は、明日無き我が身を嘆く事も出来ず、ただただ呆然としていった。

 そうこうするうちに、彼らの母国の首都にトモヒロが迫る。

 合計八年の歳月を経て、大国は滅亡へと向かっていった。



「こんちはー」

 気軽な挨拶をしてトモヒロは大国の王城に突入していく。

 外から一気に跳躍して、壁を破壊して直接国王に向かい合う。

 そんなトモヒロを見て、大国の首脳部はようやく理解した。

 自分達が何と戦っていたのかを。

 絶望を通り越した諦めを抱いて、彼らは死んでいった。



 こうして五つの大国は滅亡した。

 あとには、トモヒロへの恭順を誓った連合中核国と、統治から外れた地域が残された。

 それらを連合各国はそのままにして、トモヒロは無政府地帯を吸収していく。

 時間はかかるが統治機構を派遣して傘下を増やしていく。

 ここに至るまでの時間で拡大した人材は、以前よりも素早く無政府地帯を掌握していった。

 それでもトモヒロの制圧した地域を全て吸収するには時間がかかる。

 まだまだ前途多難な統治機構は、仕事の多さにため息を漏らす暇すらなかった。

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