依存する僕のエゴイズム
【 依存する僕のエゴイズム 】
確かなものは無くて
見えないものを待ち続けて
想いは伝わる訳が無くて
なんて薄いのだろう
此の溜息と同じ
溶けて消えるの
午前二時
真夜中の孤独
君の声が欲しくて
もう僕なんて要らないよ
僕が消えたら
君の分の酸素が残るでしょ
深海みたい
手を伸ばしても
ゆらゆら漂う闇を掻き乱す
其れだけ
其れだけなの
確かなものは無くて
見えないものを待ち続けて
君が何より大切だから
君の幸せ祈るよ
例え君の隣に
僕の存在
並ぶ空間が無くても
僕の存在
許される時間が無くても
伝わらない想いが
渦を巻いて僕を呑み込むの
不確かな世界
文字の羅列で
でも其れは
確かに時を刻んでいる
いつだって
打ち捨てられた子犬の様
宵闇を彷徨い
雨粒を滴らせ
歩みは弱く
消え失せそうで
虚無に何かを求め
尻尾を振れど
反響するのは泥の哀れみ
小さな街灯に
虫の亡骸が浮かぶ
明日は曇天か、
遠くの空は暗い
腐り落ちた果実の香り
ぽつぽつと
閃光が走るのが見える
飛び込んだら
消えるだろうか
赤い世界は綺麗だろうか
嗚呼、何もせずとも
両の足から流れ出る
其れが願いなら
きっと塞げるだろう
傷だらけの時間
誰かが欲しい
『水銀拡散』からの加筆修正版となります。
お読み頂き、大変有難く存じます。