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セカンド人生  作者: 雪野
7/8

7.強く気高くたくましく。

どうでもいいですが、「翠」と「翼」の打ち間違いが多くて困ってます。いっそのこと「つばさ」の表記にしようか・・・・

周と充を連れて外へ飛び出した私たちは、近所の公園へと向かった。今の時間帯なら同級生たちがサッカーか野球をしているはずだ。いまどき室内でゲーム三昧の小学生ばかりなんだろうと、無駄な偏見を持っていたが、ぜんぜんそんなことなかった。



それでもいつもいるメンバーはだいたい限られていて、ゲームばっかりしている子も存在している。

バーチャルな世界も面白いが、外で遊ぶ方が何倍も面白いと思ってしまう。


これも中身がおばさんだからか・・・・。



「葵生ちゃんトイレ―。」

「翠、もう6歳でしょ公園のトイレくらい一人で行ってきなさい。」

「だってあそこ暗くて怖い―。」



でもねぇ、翠ちゃん。

おねーちゃんは翠に強くてカッコいい男に育ってほしいわけよ。

だから、ひとりでたくましくトイレに行ってこい!



おねーちゃんは男子トイレには入れないんだよ!




「周お兄ちゃーん。トイレついてきてー。」



私がついていかないと宣言したせいか、あいつは次の手段。周に頼むを発動したようだ。

むむ。世渡りだけはうまくなりやがって・・・・・・。



っあ、周にも断られた。



それから、翠は私とトイレを交互に見た後、涙目になりながらトイレの方へとかけていった。

頑張ったね翠。



おねーちゃんも酷い女ではないからな。トイレの前まで翠を迎えに行ってやろうかね。



そう思ってトイレの前まで迎えに行って、待っててやれば怖がりながらもトイレから出てきた翠と目があった。



「葵生ちゃん!葵生ちゃんもトイレ?」




「・・・・・・・・・・・・・まあね!」



姉の小さな優しさはまだ、翠には早かったみたい!

ちょっと心が折れかけたけど、私のハートは防弾ガラスでできているんだ!

銃で撃たれてもへこたれないんだから!



「葵生?サッカーやんないのか?」


「やるに決まってるだろう!」



周にじっとりした目で見られたが、その後何事もなかったかのようにサッカーをした。

充にぃの独擅場だったことは言うまでもなかろう。


奴は年の離れた弟であろうが、まだまだか弱い6歳児だろうがお構いなし。手加減と言うものをしらない。

運動をやらせれば右に出るものがいないという、3世代に11人のスーパーボーイなんだって山下家の母は言っていた。

3世代に1人って割といるじゃんとか思ったのは内緒なのである。



まぁ、そんなこんなでサッカーにいそしみ。日焼け止めを塗り直す暇もなく遊んだせいで、心なしかまた焼けたように見える。

これは帰ったらママにどやされそうだが、冬になれば白くなるしまあいいか。



「葵生。もう帰るってよ。翠が。」


「あい!」



ちょっと休憩しようと公園の水を飲んでいたら、周が翠を連れて来た。



「日も暮れて来たし、帰りますか。」



我々の帰宅時間は翠が決めているのだ。なんでか、暗くなっても遊び足りない私たちの中で、一番下の翠に合わせるという習慣がついた。

負けじと充に突進をかます、健気な6歳児は皆よりも体力の消耗が多いので、そうなったんだと思う。


公園にいた近所の子たちにバイバイ手を振って私たちは4人で帰路につく。



「てか、葵生さー。またちょっと日に焼けたんじゃない?」

「充、それは思っても言っちゃダメなやつだと思うけど。そんなことすらわかんないの?年上の癖に。」

「はぁ?もっかい言ってみろよ、周!」



あーあ、また始まったよ兄弟げんか。



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