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眠りの薬師  作者: うちゃたん
90/92

人を想う

数ねんぶりに更新しました。

誰か読んでくれたら嬉しいな



仙人は疲れた顔で言う

「眠れないのなら・・・少々わしの昔話に付き合ってくれるかい?」





二人は、焚火を囲んだ。






「わしには、妻と娘がおってね





不老不死、永遠を手に入れるべく修行ばかりしておるわしを

唯一大事にしてくれた家族じゃった。






わしは世に名を残す仙人になろうと寝食を忘れて修行ばかりしておった。

そして、修行に磨きをかけるべく旅に出る事にした。

小さい娘もおったが、すぐに帰るからと妻に無理を言ってわしは家を出た。





それでも

お父さん行ってらっしゃいと笑顔で見送ってくれた

日の事を忘れた日はない





そして、旅が始まった。

どれだけの修行をしたかわからない、血のにじむような日々だった。

気付いたら、この島へたどり着いていた。





妖怪だらけのこの島にたどり着いた時点で

わしは、もはや自分が人間ではなくなってきてる事を実感してきていた

よし、もっともっと!立派な仙人になろうと・・・より修行に励んだ。

春夏秋冬は季節は早流れ、来る日も来る日も、自分の限界だけを見つめていた。





ある日の事だった。

この島にへんてこな妖怪が、島流しにされて来たんじゃ。

そいつは、いつも孫の話しをしていた。

可愛い孫がいるから、帰らないといけないと言って、アタフタとしていた。





そして、わしは久しぶりに妻と子供の事を思い出した。

あぁ、いけない。そろそろわしも家に帰らないと、そう思った。





すっかり待たせてしまった。

そして、わしは国へ帰った。





だが、わしは・・・現実を見る事となった





わしはもう・・・本当に人間じゃなくなってしまったんじゃ

時間の感覚も人間とは、まるで違ってしまったようで

必死に修行をしている間に数百年という時間が経ってしまったのだった。






跡形もなくなってしまった家の前で・・・わしは一日中立ち尽くしていた。

取り返しのつかない事に気付いたわしは

すべてをかき消すかのように

わしは今まで以上に修行を積んだ。






だが、悲しいかな

いくら修行に集中しても妻と娘の顔が

頭から離れなかった

もう二度と会えやしない娘が消えてくれなかった。






そんな時じゃった、サイバがこの島へやって来た。

わしは、すべてを忘れたい一心でサイバに願い出た。

修行に集中したい、煩悩を消してくれ・・・と





すぐに薬を作ってくれた

そして、確かにサイバの腕は確かで

薬はわしの煩悩を消してくれた。





そして、妻と娘の顔も記憶から消えた。






だがな、、、

心の痛みは消えなかったよ(泣)

今も痛くて辛くて仕方ないんじゃ!!

バカみたいに修行ばかりして

妻と娘を失った

わしは根っからのアホなんじゃよ





今心から思う事は

人を想うって事はさ、別に

煩悩じゃないって事を

今更知ったよ





何が名の残る仙人じゃ。まったくの未熟者だ。

この長い人生・・・

修行してきて最後に残った事は後悔だけじゃ うひひひひ~」仙人は悲しそうに笑った。






弾は困った笑顔で、黙って聞いていた。





「たとえ、花のようには儚き人生だとしても、愛しき人がいれば上出来じゃよ

出来たら・・・妻と娘の顔をもう一度思い出したいの~・・・」そう言って

仙人は空をガシガシと涙をぬぐった。






焚火のパチパチとする音がだけ響いている。






「では、思い出してみます?サイバの薬で」弾は明るく言った。





「え・・・ん?そんな事できるのか?」仙人は目をまん丸にした。






「えぇ、できますよ」





さて、弾の腕の見せ所もはじまります。

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