第八十五話 招かざる客人
突如起きた神樹の大爆発。
吹き飛んでいってしまった茶々丸のもとへと、弾はすぐさま走った。
「茶々丸、無事か?怪我はないか?」弾は、心底焦った様子だった。
「あ、あぁ・・大丈夫だ。心配しなくて平気だよ。運よく枯れ葉の上に落ちたからよ」茶々丸は、ほこりまみれになった体を払った。
クルミとくあ之助も駆け寄って来た。
「大丈夫か!」
すると、茶々丸はくあ之助を横目で見た。
「くあ之助・・・また唄ったか?」疑いの目を向ける。
「ち、ち、違うよ!わーは唄ってない!いくら破壊力のある歌声だからって
疑うなんてひどい(泣)いくらわーでもこんな爆発できないよ!」
「悪い悪い、ちょっと言ってみただけだよ。
だけどさ、この島やっぱり、訳ありだな。
この短い時間に三回死にそうになったぞ」
「わーはこの島に来てから、神樹が爆発したのなんて見た事ないよ。
何でいきなり爆発したんだろう!
カゲロウが襲って来なかった事も、初めて見た。
何だか、君たちといると、不思議な事ばかり起こるよ!」
するとその時、どこからか。
聞きなれない声が響いた。
「ウヒヒヒヒ~珍しい事も起こるもんじゃ~」誰かの甲高い、笑い声。
皆、声をする方へと目をやった。
「あー喜楽仙人!ちょうど良い所に現れた!」くあ之助が言った。
「喜楽仙人!?」弾、茶々丸、くるみは、声を合わせて驚いた。
目をやると、いかにも仙人らしき人物がそこにはいた。
長いひげを生やし、全身白尽くめ、道士服のような物を着ている。
岩の上でゴロゴロと寝転んでいた。
「ウヒヒヒヒ~神樹の叫びじゃ~」そう言って、笑い続けている仙人。
三人は、その風変りな姿にしばし、声をかけられずにいた。
「喜楽仙人!仙人にお客さんだよ!
わーが案内してきたんだ!なんか聞きたい事があるみたいだよ!」
「ほー。わしに客とは。
数百年ぶりの事じゃの~ウヒヒヒヒ~」
とんだ招かざる客人が来たもんだ。
客人よ、神樹が爆発をした。
これはどーゆう事かわかるのかの?」そう言って、仙人は意味深な微笑みを浮かべた。
「・・・?」
仙人はひょいっと起き上がり、話しを続けた。
「たった今、世界が変わった。
そーゆう事よ。
神樹ってのは、世界がぶっ壊れてしまう
そんな事が起きた時に爆発するんじゃ。
陰と陽が、極限にねじ曲がり
それに神樹が耐えられなくなった時に、ドッカーンだ。
今、あんたたちが神樹に近づいたら
この世界が歪んだ。
あんたたち、一体何者なんじゃ・・・?」
「・・・」三人は答えられないままだった。
一体なぜ自分たちが近づいたら、こんな事が起きたのか
身に覚えもない、教えてほしいぐらいだった。




