0.ブロローグ
彼を見たのはいつだっただろうか。5年前?10年前?…それとも、前世?
でも、彼にとってはどうでもいいことだ。何も変わらないし、変えさせない。
この、秋月町でも記憶されていくことは少なくなるのだろう。
「…まったく、嫌な世の中だよな」
彼は茶髪のふわりとした髪を揺らし、ふっと微笑む。
屋上の、もう一歩前に行くと落ちるというところに立っている彼だが、恐怖を顔に浮かべることなく、空を見る。
雲一つすらもない、綺麗な空。それによりか、月明かりで彼は照らされる。
まるで、劇の主人公のように………。
秋月町。そこには、100年に一度と呼ばれる、異能力を持って生まれてくる人がいると言われる。魔法使いとは違う雰囲気を纏ったような、力を持った。
どの子孫から生まれてくるのかもわからない。
たとえ、異能力を持っていた人が結婚して、子供が生まれたとしても、子供に能力は行かない。
…そんな異能力を持った人が、同じ年に、同い年で2人いたと言われる話である…。
この小説は、完全なるファンタジー小説です。苦手な方はブラウザバックをおすすめします。
また、微妙に、赤い絵の具の話だったり、動かなくなるものが出てきますので、残酷なシーンや、グロ体制がない方はすぐにブラウザバックをおすすめします。