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アフターストーリーこぼれ話
「何だね、これは?」
あまりの駄作ぶりに担当の幸島大志はカンカンだ。
怒られている男の名は、仮にセブンと呼んでおこう。
セブンは慌ててストーリーを盛り上げるために無理な展開に持って行く。
「こんなものでいかがでしょうか・・・!!」
「悪くないがその後の展開は考えているのかね?」
「そ、それは・・・もちろんであります!」
セブンはとっさの嘘をついた。
「しかし、その前の、異世界のゲートウェイと言ったかね、あの作品も、」
幸島は畳みかけるように詰め寄った。
「途中で投げ出して中途半端に終わらせたんじゃなかったかね?」
「そ、それは・・・」
「確か〇ーネル」とかいうペンネームで勝手にネットに投稿していたようだが。」
「そ、それには深い事情が・・・」
「言い訳は結構だ。」
幸島にこってり絞られたセブンは、途方に暮れて今日も一人ヤケ酒を飲むのだった。