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第17話 謎の組織?

しばらく更新せずにすいませんでした⋯⋯。

 スタンピードが終わったと思われるわけだが、まだ腑に落ちないことがある。言わずもがなあの白衣の科学者である。街の壊滅にはどう考えても、魔物の戦力が足りない。白衣も戦力としては足りない。銃は確かに強いが、囲まれたら終わりで、一発芸となるだろう。結局情報不足か⋯⋯。ギルドに報告しておくくらいしか僕にできることはないか。そう考えた僕は、あたりの魔物を殲滅を続けつつ街に戻った。残りの魔物はほかの冒険者がほとんど殺した。


 そして、街に戻り、あの男の目的が分かった。戦力の分散。つまり、街が襲撃されていた。何人かの盗賊らしき人が町人を襲っている。冒険者が魔物を迎撃している間に街を占領しようという魂胆だろう。それよりも問題は、何人かの盗賊が銃を持っているということだ。さらに、それを使いこなしている。あの白衣が与えたのだろう。すでに何人かの冒険者は倒れている。さらに、盗賊の連携も完璧だ。元が元だけに何人かは死んでいるだろうが、最小限の犠牲で済んでいる。

 つまるところ、現状まずい。

 僕も、参戦し戦うが、銃弾を避けるのは能力なしではしんどい。仕方ないか。能力は隠しておきたいが⋯⋯。

 そう思った僕は能力を発動し、地を蹴る。銃を持つ盗賊に狙いを定めナイフを振るい、銃をはじく。さらに、そのまま気絶させる。


「よし、今だ!」


 リーダーのような冒険者がそう声を上げ、ほかの冒険者が一斉に盗賊に襲い掛かる。そのまま、盗賊は無力化された。そして、


「お前ら!ここからは分かれて残党を倒しつつ救助をしろ!」


と、リーダーが声をかける。


「「応!」」


と、ほかの冒険者も応え、散っていく。

 そして、


「想定外⋯⋯。白衣が失敗?まあいい。時間稼ぎ」


とそう言って、透明な刀らしきものを構え少女が現れる。透明に近い白髪の少女。ユキだ。無口な性格は素らしい。

 なるほど。ギルド側に裏切者がいたと⋯⋯。時間稼ぎと言っているから、まだ敵の親玉は残っているのだろう。かなり 前から準備はしていたと考えるのが妥当か⋯⋯。

 そして、ユキはこちらに向かってくる。そのまま、刀を振るい、冒険者を無力化させていく。

 あっという間に、僕と別れた冒険者以外が無力化された。僕は、何とか回避して残った。と、それよりも、だ。明らかにおかしかった。まず、刀の届く範囲外の冒険者も無力化されたのだ。その時、おそらく刀が伸びた。さらに、刀が振るいにくい広さしかないときは、刀が縮んだように見えた。刀は伸縮可能なのだろうか?まだある。明らかに、先ほどよりも、冒険者の動きが鈍っていた。おそらく、彼女は能力者だろう。それを肯定するように、


「冥土、の土産。私、能力者。名前の通り『雪』の能力」


と言った。言っても大丈夫なのだろうかと思ったが、対策があるかと言われるとない。刀はおそらく氷でできていて、それを瞬時に組み替えているのだろう。冒険者の動きが鈍ったのはかじかんだからだろうか。炎の魔法を使ったところで、能力には届かない。

 試してみないことには何も言えないか⋯⋯。

 そう考えた僕は炎魔法を放つ。

 が、ユキに近づいた瞬間、消滅。分かっていたとはいえ、ノーモーションで消されるか⋯⋯。


「次はこっちから」


 再度、こちらへ向かってくるユキ。振るわれる刀にナイフを合わせ、軌道をずらし回避。普通に回避するだけだと、おそらく、刀を伸ばされる。

 その後も、回避を続ける。が、だんだんと僕の体もかじかんで、動きづらくなってきた。

 このままじゃジリ貧か⋯⋯。

 ユキはその様子に気づいたのか、刀の長さを短くし、ナイフ大にする。手数を増やすのだろう。

 今まで変えなかったのは幸運だったかな?

 さすがの僕も少し焦る。

 能力を使用しても、動きは悪い。速度はあっても正確な攻撃はできない⋯⋯。

 いや、何とかできるんじゃないか?僕の能力は加速。無理やり、体の機能を加速させれば、体温を上げることも可能か?悩んでる場合じゃないな。そう思って、自分の体に能力を使用。一気に、今までのかじかみはなくなった。

 再度、ナイフを構え、振るわれる氷のナイフに合わせる。今まで、殺しきれなかった衝撃も殺せる。

 衝撃を殺された感覚の伝わったユキは一旦、距離をとる。そして、


「何か、した?」


と、問いかけてくる。それに答える余裕はない。体温が上がっていくのを感じる。このまま、能力を使い続けると、ショートする可能性がある。だから、僕は距離を詰める。


「っ!」


 ユキは、急いでナイフを構える。答えてくれると思ったのだろうか?

 近づいたところでナイフを振るうが、それは回避される。再度、地を蹴り接近。

 それにユキはナイフでいなす。

 そんな攻防が数分続いた。

 再度、地を蹴ろうと、踏ん張った時、足が滑る。


「しまっ!」


 地面を見ると凍っている。これを狙っていたのだろう。ただ、ナイフはユキの位置からじゃ届かない。

 安堵したのもつかの間、ユキは、ナイフを刀に戻し振るう。そういえば、伸縮可能なんだったね⋯⋯。その刀。

 何とか、ナイフでいなそうと試みるが、明らかに、力不足。

 刀が、頬に触れる。頬から血がこぼれる。幸い、首を切られることはなかった。

 これは、もう出し惜しみしてる場合じゃないな。

 そう考えた僕は、自身に能力を使用し動きを加速。隠し持っていた銃を取り出し発砲。

 これは、さすがに予想していなかったのか、ユキはそれを回避することもなく受ける。

 彼女が痛みで硬直した隙に、能力で加速しつつ接近。そのまま気絶させる。

 殺さないで済むならそれがいい。なんて理由をつけ、殺さないでおく。


 ロックバード以来の死闘だったな。銃を回収してなかったらどうなっていたことやら。それに、彼女の戦闘力も高かった。センスもあるだろう。あの、白衣の科学者よりは遥かに強い。あいつはほぼ銃に頼っただけの戦闘だったしな。

 自分の頬に能力を使用し、回復させる。

 さて、探索を再開しますか。そして、その場を後にするのだった。

早く進めないと⋯⋯。

みんな、ヒロインが早く出てきてほしいですよね⋯⋯。

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