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第15話 依頼完了

短いですが⋯⋯。

 さて、そんなこんなで、ゴブリン退治の依頼を解決したわけですが⋯⋯。

 僕の目の前には金貨のたっぷり入った袋があるのです。どうしてこうなったんだろうか。いやまあ、あのゴブリンキングが原因なんだけれども⋯⋯。


 さて、村で依頼を終えた僕らは村長とともに街に向かっている。というか僕、あの町の名前まだ知らないんだが⋯⋯。

 しばらくして、馬車は街へとたどり着く。横の看板には『ようこそ デラクアへ』と書かれている。はい。全く知らなかったです。流石に自分の住んでる街の名前すら知らないのはまずいだろう。

 それは置いておいて、僕らは馬車を降りてギルドへと向かう。そして、受付にて今回の依頼の報告をすることになった。そりゃまあ、当然なんだけれども。


「はい。依頼の報告ですね。こちらに報告書を⋯⋯。と言いたいですが、何やら問題がありそうですね⋯⋯」


 受付嬢は僕らの後ろの村長を見ながら言った。


「えっと、私は交代が近いのでこれで!あなた方には次の担当者が対応しますので、少しお待ちください」


 そう言って、そそくさとギルドの奥へと向かう受付嬢。間違いなく逃げたな⋯⋯。相変わらずここのギルドは大丈夫なのだろうかと思わせるような振る舞いである。

 しばらくして、奥から一人職員らしき人がやってくる。そして、僕たちに向かって、


「ではこちらに来てください」


と声をかける。そして、以前僕とミナがロックバード報告で使用した部屋へと案内される。この部屋ってそんなに早々使っていいんだろうかが疑問だが。いや、依頼内容に齟齬があったから当然なんだけど⋯⋯。まだ報告はしていないはずなのだが。

 そして、その部屋に入ると、


「ああ。刹那とかいったか。おまえ、何やら騒動に好かれているようだな」


と軽く笑いながら言うギルドマスターがいた。この人そんなに簡単に出てきていいの?


「じゃあ、何があったか話してもらおうか」


「はい。私のほうから報告させていただきます」


とモニカは話し出す。敬語だしギルドマスターってわかっているのだろうか。意外とギルドマスターってこの街では有名なのだろうか?


「まず、依頼通りに村に向かい森の調査を行いウルフの巣も追加で殲滅はしましたが、その後、ゴブリンの集落を発見、ギルドに報告しに戻ろうかと思いましたがゴブリンキングと遭遇し、何とか撃破し殲滅しました」


「ウルフに関しても村に報告するべきだとは思うが⋯⋯。それは置いておいて、ゴブリンキングに関してだな。討伐証明はあるか」


「はい。魔石と耳、王冠があります」


 そう言って、モニカはそれらを取り出す。ちなみに耳は左のイメージがあるがどうなのだろうか。今回出したのは左耳だけれど。


「ああ、確かに取られて間もないみたいだし間違いなさそうだな」


 ギルドマスターがそれらを観察しながら言う。


「さて、村では報酬を出すかという話だが⋯⋯。これに関しては厳しいだろうな」


 ゴブリンキングの報酬はロックバードほどではないが、簡単に出せるほど安くはない。


「ただ、下手をすれば死者が出ていたかもしれないのは事実か。村側に非はないとはいえ、若干の報酬の上乗せは必要かもしれない。村は払えそうか?」


「申し訳ありませんが、ウルフに関しても含めて銀貨十枚くらいが限界です。」


 この世界の貨幣価値は、銅貨一枚が100円くらいで、100枚で銀貨1枚になる。さらに100枚で金貨一枚になる。つまり大体10万円くらいである。


「そのくらいなら、まあいいだろう。その形で進めるが大丈夫か?」


「はい。大丈夫です」


 と、そんな形で終わった。金の用意ができるまで、僕らは解散することになったはずだが、


「刹那は少し残れ」


 その後が、冒頭の金貨袋につながる。


「これをお前に渡しとかないとな」


 そう言って、ギルドマスターは金貨袋を机に置く。はい。これが僕を悩ませています。何なのでしょう?この袋は?


「これは、足りなかった分のロックバードの報酬だ」


 ロックバードって数百万になるんですか⋯⋯。いや、数千万か⋯⋯。


「さすがにこれ持っているとよからぬ奴らに狙われかねないし、魔法袋もつけようか?金貨1枚減るが」


「ああ。お願いします」


 半ば考えずにそう答える。今考えれば100万の買い物をしていることになる。かなり重い買い物だよな⋯⋯。地球でいう車みたいなものだろう。


「じゃあ、これな」


 そう言って、机の上に袋を置く。小さい袋で腰につけるタイプのものだろう。便利だろうな。高すぎる気もするが⋯⋯。

 そして、その袋に金貨を移す。音もしない高性能だ。ほかの魔法袋を知らないのでこれが高性能なのかはわからないが⋯⋯。


「後は特にないから俺は戻るな。お前もその袋もってこの部屋から出とけよ」


 そう言って、部屋を出ていくギルドマスター。僕は、その場に残された⋯⋯。僕は、その袋を腰につけその場を去る。きっと僕はまだ呆けた顔をしているだろう。ドアの前に立ち、深呼吸をする。そして、ドアを開いた。


 で、この金貨はどうしようか⋯⋯。使い道は特にないけど⋯⋯。迷った末に結局貯金することに決めたのだった。

次回から話は大きく進みます(多分)。

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