第31話 五分で出来る世界征服06
チャプン。
カポーン。
さすがに自宅の浴室に鹿威しは無いけど、一応お約束と言うことで脳内で鳴らしてみました……南無。
「お兄ちゃんは……世界覇王に……」
「ラピスが何処までやるかにもよるね」
なんか純軍事的に大丈夫とか言っていたけど、国家相手に何が出来るのだろう?
「お姉ちゃんは……本気……」
「それはわかるけどさ」
『兄さんを世界で一番幸せに』
だからって権力を与えられてもどうしろと?
暴走特急にブレーキは無いから、ツッコむことも出来ないけど。
「お兄ちゃん……元気……」
「そりゃ大好きなルリと一緒だからね」
「えと……その……あう……」
赤面するルリこそ乙女、天使、女神で純情可憐の擬人化。
「可愛いなぁ」
ギュッと湯船の中で全裸の小学生を抱きしめる。
これだけを言うと犯罪だね……一応のところ悟りでもあるけど、何にせよルリズムの原義で言えば甘やかさない方が嘘だ。
「お兄ちゃん……」
「なぁに?」
「大好き……」
殺す気か。
「僕も」
あー、鼻血が出そうで、喀血しそうで、満足の内に死ねる。
「本当……?」
「ルリが笑って暮らせる世界が僕の理想郷だから」
「私は……お兄ちゃんがいれば……幸せ……」
「大好き!」
ダイレクトハグ。
さすがに鯖折りはしないけど。
ルリの白い髪を撫でる。
艶やかで、肌触りが良く、滑るように梳けて、なお輝かしい。
「綺麗な髪だね」
「アルビノだから……」
「世界が賜わした至宝だ」
「ラピスお姉ちゃんも……」
「ルリ有りきだけど」
「お兄ちゃんは……私のこと……好きすぎ……」
「妹は可愛いでファイナルアンサー。根拠はシスコン妹のジャンル的な隆盛」
「あう……」
赤面するルリを見るとどうにかなってしまいそうだ。
「お姉ちゃん……」
「ラピス?」
「動画を……どうするかな……?」
「まぁ一抹の不安だよね」
「地球統一国家……」
世界制覇王国。
世界覇王こと司馬軽木。
愛と徳の絶対王政。
あらゆる国家を属国と為す地球統一支配。
色々と言っていたけど場合によっては公安に連れて行かれる。
あんまり内申点に響くことはしたくないんだけど……ま、口座の金からして破滅的なので今更っちゃ今更か。
制止して聞くラピスでも無いだろうし、責任感について不安はあれど疑いはしない……とはトレードオフとして成り立たないように聞こえるけど、彼女の暴走は全て僕に集約し……即ち「兄さんのため」だ。
「南無三」
「お兄ちゃんは……格好良いから……世界中で……モテる……」
「贔屓目はありがたいけどさ」
それもどうよ?
「世界覇王なら……側室も……いっぱい……」
「ルリが正室ね」
「ラピスお姉ちゃんは……?」
「第一愛人」
「うーん……」
「何か懸念が?」
「お兄ちゃんが……大好きなのは……ルリもお姉ちゃんも……同じだよ……」
「そのせいで怒られたね」
「お姉ちゃんも大事にして……?」
「承りました」
ハグ。
小っちゃくて可愛くて良い匂い……。
「お兄ちゃんのエッチ……」
「ルリと一緒にお風呂に入ればこうなるよ」
「エッチなことも……?」
「無論」
「けど……好き……」
「相思相愛だね」
「お兄ちゃんに……愛されて……幸せ……」
そりゃようござんす。
「兄さん!」
バンと浴室の扉が開け放たれる。
「ラピス……」
「お姉ちゃん……」
全裸だった。
何の突貫だ。
「私も一緒します」
「お風呂はいっぱいいっぱいなんだけど」
「じゃあシャワーで我慢します」
「そうして」
ご馳走様。
「私も……お姉ちゃんみたいに……なるのかな……」
ペッタンコをフニフニと揉むルリでした。
「次回刮目して待て、だね」
「あう……」
「一応未来が私なので大丈夫だと思いますよ」
「お兄ちゃんは……私が大人に成ったら……あう……」
「是非とも」
「まだ何も……言ってない……」
「ルリのことが世界で一番好きだから。待ってるよ」
「私も!」
はいはい。
ラピスにもいい顔をする僕でした。




