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第11話 未来から妹がやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!04


「ねえ、司馬」


 とは四谷のコメント。


「何か?」


 ルリとお風呂を上がって、ドライヤーで髪を乾かしてから寝るまでの間だ。


 グループでのコメで、久遠もいる。


「マジで学校やめんの?」


「あー」


 それについては。


「色々と考えております」


「バイトとかすれば?」


「俺もそう思う」


 久遠まで便乗してきた。


「実際に中卒は長期的に見て不利だ」


「そーはゆーけどさー」


 まずもって口座の一兆円をどうすんべ?


 差し押さえか。


 何なのか。


「少し様子見ようよ」


 …………。


「もしかしたら遺産で何とかなるかも知れないし」


「だったらいいね」


 それ以上の爆弾を抱えている身ですけど。


 ま、順当に行って差し押さえかな?


「一応親父に話はしたんだが」


「そこまでせんでも……」


「いや、さすがにな」


「友情万歳」


 心を砕いてくれるのは素直に嬉しいけど、頼る程度ならまだしも返せもしない借りを作のは友情破壊の第一歩。


 某ゲーム並みの友情破壊性だ。


「それで?」


「斟酌の余地はあるっぽい」


「さいか」


「金回りなら俺に相談しろ」


「久遠とは良い関係でいたいからなぁ」


「頼りなよ」


 とは四谷。


 こっちもこっちで気楽に言ってくれる。


「司馬にしても手段選んでいられる立場じゃないっしょ? 最大幸福の青写真すら脳内に描けてないっしょ?」


「基本的にはそうなんだけどね」


「なんなら出世払いにすればいいじゃん」


 奨学金と、どう違うんだ。


 踏み倒せるところか?


「四谷はどうしてそんなに親身なんだ?」


「友達だから」


 そりゃ重畳。


 涙が出るね、いやガチで……心配させるにしても、ちょっと僕は頼りないように映るらしい。


「四谷は優しいな」


「まぁね」


「よ。日本一」


「巫山戯てないでどうにかしようよ」


「例えばインサイダー取引とか?」


「あー……」


 と久遠。


 思うところはあるらしい。


 ラピスと一緒だね。


「ま、しばらくは通うから、その間に処遇を決めましょ」


「そういうことに相成るか」


「なんならあたしもバイトするし」


「四谷は何をそんなに畏れてるんだ?」


「友達が一人で無理して、ソレを見過ごせるかっつーの!」


「姉御肌」


 からかいました。


「マジ有り得ないし!」


 基本的に良い奴ではある。


 友人のことを我が身のように切実に思えるのは……こいつの良い部分ではあるけど……さすがに申し訳なさ天元突破。


「なんでもやるから」


「じゃあ何もしないで」


「見捨てろっての?」


「友だち付き合いは学校じゃなくても出来るよね?」


 ご近所なので、時間さえあれば会うことは出来る。


 親戚より親身になられる身では、有り難いことこの上ない。


「そんな問題かぁ?」


 久遠の方も不満げだ。


 どちらかと云えば四谷寄り。


 コッチの場合は、さらに善意に根拠があるのだから、四谷より数段タチが悪い……もちろん良い意味で。


 何はともあれ――、


「実はちょっと有り得ないことが起きているので思考が混乱している」


「はあ」


 と久遠。


「何よ?」


 と四谷。


「今は秘密」


 カシカシとスマホ操作。


 さすがに時間の因果について語れるほど、僕の中の混乱は小さくない。


 まず「ラピスが何者で」……は決着がついてるけど、そこから「どうしたものか」……は未だ対処案件。


「気になるし」


「病気じゃないよな?」


「無病息災」


 皮肉にも……親が死んでも元気な僕です。


「自殺とかするなよ」


「ルリを悲しませるからね」


「妹さんも保護してやるぞ」


 ラピスの方はどうしましょ?


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