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七課　我喜欢用塔罗牌算命

　小鈴の担当するクラスに転校生がやってきた。大人しそうな感じの女子である。好奇心を込めたクラスメートの視線に怯えて、身体を縮こまらせていた。小鈴が促すと、彼女は自己紹介を始める。

“我是阿部玛利亚。我喜欢用塔罗牌算命”

　そう言うと黙ってしまった。ここは占いを突破口にして、会話を成立させてみんなと打ち解けてもらおう。クラスの女子を占い好きが多い。そして小鈴も大好きだ。

“你先给我算命吧？最近我跟我对象分手了，然后他被他打太大杀了。这个事件成了新闻”

　自分を抑えるのを忘れ、小鈴はマリアに近付いた。マリアは黙り込んだままだ。

“老师，阿部怕您啊”

　吉田が言うと、生徒達はマリアを心配する空気を作り出した。小鈴はアウェイの空気の中に立たされた。

“我只希望能幸福”

　小鈴は天を仰ぐように顔を上げて泣き出す。

　しばらく泣いていると騒ぎを聞きつけた教頭先生が教室に入ってくる。おじいさんだが顔が厳つくて怖い。

“杨老师，你干什么呢？”

“他给我算命。关系到我的未来”

“杨老师，你要认真讲课”

　そこからお説教が始まった。