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五課 你也来参加吗?

五課 你也来参加吗?


 今日はハロウィン。私たち子供が仮装してお金をもらう日だ。なのに大人の方が盛り上がって、私たちの仮装がおざなりになっていた。ただマントと帽子を身に付けただけの魔女ではインパクトに欠ける。お菓子もそんなにもらえないだろう。それに一人では寂しいので、クラスで一番太ってる山田を投入。サラシをぐるぐるぐるに巻いたミイラ男の姿でやってきた。すでに秋なのに汗で布が湿り、ちょっと近づきたくない。

 山田はこちらの嫌悪感を察したのか、イケメンで社長の息子の李浩然君に電話をしてくれた。なんでこいつと李君が仲良しなのか私には理解ができない。

“喂……现在我和吉田一起参加万圣节,你也来参加吗?”

“当然去”

 山田は今いる場所を伝えた。これで李君が来る。


 しばらくしてやって来た李君は吸血鬼の格好していた。着くなり汗だくな山田をいじっている。こっちにすぐ来ない安心感といつ来るかという不安、そして山田に対する敵意がごっちゃになった感情を秘め、李君を見ていた。

 それに気付いたのか李君は私に声をかけてきた。

“谢谢你邀请我。那,咱们走吧”

 李君に手を引かれてやって来たのは〇〇組という看板のかかった和風のお屋敷だった。建設業でないのは見張りのいかついおじさんを見ていれば分かる。

 李君はドン引く私に気付かず、おじさんに山田と笑顔で言った。

“不给糖就捣蛋!”

 生きた心地がしなかった。


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