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ひよ様の誘惑と甘やかしタイム

 

「なぜ、落ちたのか」


 流れから引きあげたひよ様に事情を聞く。いや、もちろん、小麦ちゃんの暴挙は保護者の私責任だとは思うんだけどね。

 聞いていくとひよ様の気遣いが申し訳なかった。

 小麦ちゃんは私の配下、ただしまだ幼いので戯れてきただけとひよ様理解。ありがとうございます。

 谷底に至るまでにノンカンさんの糸が舞い散り防衛しているのだろうと避けるようにしていたら水中からの攻撃、野生の魚を迎撃時にバランスを崩された。そうゆうことらしい。わからないでいるとノンカンさんが仕込んだ陣を切断してしまえば、改めて敷き直すことはたいへんだろうというお気遣いでした。ありがとうございます。

 ひよ様、お優しい。

 頭が上下左右に動いて体に糸が絡んでないか確認してらっしゃる姿は愛らしく思います。ひよ様。

 どうか、ブリュガノーをお納めくださいませ。

 ノンカンさんが新しくブリュガノーをとってきてひよ様に差し出してました。鮮度よく、まるままどうぞ!

 ノンカンさんに後で尋ねれば、まだ『本張り』していないので問題はなかったとか。それでもあまり途切れるのはよくはないので助かりましたとは言っていた。

 細かいことはとりあえず、聞かない。説明されても混乱しそうだし、今は問題なかったってことだけを理解しておこうと思う。

 この時点でのわかったこと。ひよ様懐広くて優しい。そしてもふもふ羽毛。


「なにしにお越しなのか」


 東方本部に「粉砕塩いつになる?」と問い合わせがきたらしい。急かされたのか!?

 先日、リア充上司様の本拠地で東方本部のトップにお会いしたけれど急かすタイプには思えなかったから、意図なく聞いただけかなとも思う。考えないで勢い行動しそうな方だったし。


 南方のトップは我らがサイコーリア獣上司あぎゃ様。

 東方のトップは調理器具を売ってくれた赤色雪男(ヘタレ系リア充)の上司にして、クイック・クックの姉(多分)にして、天然風空回りおせっかいロリっ娘様。

 西方のトップはリア充上司様の(多分彼女なんじゃないかな)クールビューティ側近様。

 北方のトップはお会いする機会があるかどうかわからないけど、翼ある美女らしい。

 リア充上司様よ。

 ハーレムかよ!

 爆死してしまえ!

 いや、まぁそのあたりは置いといて〜。

 ひよ様、北方のトップ様に思い入れがあるのか賞賛してらっしゃった。美しくもお優しく、かつリア充上司様にも忠告すらする凛とした方らしい。

 ひよ様、上司愛が重めだと思うけど、仕えるってそんなものなのかなと思う。

 大切なものの為に命を賭けることを当然と言いきるさまはそうなれないけれど、憧れないわけじゃなくて。


「吊り橋守りも部下の為なら命を惜しむまい?」


 ポッとひよ様の言葉に疑問が渦巻く。

 部下?

 ぼっふーっと膨らむひよ様が魅惑的でうずうずする。


「ひよにじゃれついた仔やそこな姫蜘蛛。友誼を交わせし者らをたやすく見捨てまい」

「それは、私の『居心地良い』の追求だから……」


 そんな特別なことじゃなくて、自分のためだ。


「吊り橋守りの行動動機なぞどうでもよい。行動を受け、受けた側、見た者がどう見るかは吊り橋守りの管理の外ゆえな。ひよは吊り橋守りは頼りなくもたいそう不安感を煽るが、守る価値なく好かない相手ではない。ひよの、あぎゃ様の期待に応えられる成長をひよは期待する」


 気がつけば、ひよ様のもふぼふ羽毛に頭を突っ込んでいた。

 もっふもふー。

 いや、まじいろいろぶっ飛ぶもっふもふー。


「幼な子ではなくとも、守り手はあれど、吊り橋守りは自身が守り手となるべき立場。よく考えよ。望むものは今、ひよたちの望む流れより大きく外れてはいない。よく進め」


 お話しあいの結果、ひよ様のご子息が事務雑務及びガイドライン調整員として派遣されることになりました。

 数年単位で侵攻速度を下げるやり方は数種類あるので選べとの事でした。あるのか、そんな手段!

 東方トップ様から粉砕塩のご褒美に頂くことになる木馬の扱いもご子息が教えてくださるそうです。木馬ってリア獣上司様がのってたアレか!?

 ついでに常識も教えてもらえるものでしょうか。と問えば、ぼっふーと膨らんで「ひよたちの常識を語ってくれようぞ」となぜかむっちゃ不安を煽られたのは何故だろう?


 きっと、気のせいだ!


 ブリュガノー一匹半をしっかり食べたのち、塩の袋詰めを持って帰還されました。

 明日以降にご子息様がいらっしゃるそうです。

 ここで問題です。

 

 通勤でしょうか。住み込みでしょうか? 確認を、忘れました。

 あとひよ様の上司ってそういえばリア獣上司様でしたっけ?

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