31.彩くんと沙希ちゃん
31.彩くんと沙希ちゃん
大変なことになっちゃった!
彩くんと紗希ちゃんが離婚しちゃった!
ボクにはよく判らないけれど、性格の不一致なんだって。
それで、空ちゃんは紗希ちゃんが引き取って紗希ちゃんの実家へ連れて行かれるみたい。紗希ちゃんの実家と言ってもウチからすぐの距離らしいんだけどね。
離婚するに当たっては桂子さんが間に入って色々と話し合ったみたい。ところが大輔さんは何も知らなかったみたいで、まさに青天の霹靂だったみたい。後で桂子さんにボソッと報告されてせっかく買って来た空ちゃんのおもちゃを力なく床に落としちゃった。なにも知らされなかったことがショックだったみたい。
紗希ちゃんの実家は紗希ちゃんのお母さんが一人で暮らしていたから紗希ちゃんと空ちゃんが来て賑やかになっていいのかな…。
とは言え、紗希ちゃんも紗希ちゃんのお母さんも土日働いているので、空ちゃんは保育園がお休みの週末にはウチで預かることになっているんだって。
それから最初の日曜日。大輔さんが珍しく早起きをして、空ちゃんの新しいおもちゃを目立つ所に飾っている。
「パパ、早起きじゃない」
桂子さんがあくびをしながら大輔さんに声を掛けた。
「今日、空は来るのか?」
「今日は沙希がお休みだから来ないよ」
「なんだ…」
すごすごとおもちゃを片付ける大輔さん。なんだか寂しそう。
「ウソぴょ~ん。もうすぐ来るよ」
「なんだよ」
などと言いながらも大輔さんの顔がにやけている。玄関のドアが開く気配に大輔さんは居間のドアを開けて玄関を覗く。
「パパさ~ん、おはようございます。今日はよろしくお願いします。夕方にはおバアが迎えに来ますから」
「あいよ!空、早くおいで」
「じーたん」
よちよちと階段を上って来る空ちゃん。居間に入るなり目を輝かせた。大輔さんが買ってきたおもちゃに一直線。
「すご~い!○○レンジャーロボだ」




