17.松坂家の日常 休日編その6(年末年始休暇)
17.松坂家の日常 休日編その6(年末年始休暇)
少し足腰が弱くなったおじいちゃんが一人でお留守番。あとは誰も居なくなっちゃった。みんなで健康ランドに行っちゃったから。ちょっと寂しいけれど、静かでいいや。まあ、ボクは久しぶりにゆっくりできる。
おじいちゃんはずっと布団の中でテレビを見ている。たまにボクと遊んでくれるけれど、気がつくと寝ちゃってる。おじいちゃんが使っている電気毛布はとても温かいんだ。ボクもなんだか眠たくなっちゃった․…。今頃みんなはどうしているのかなあ…。
広子ちゃんの旦那さん、浩治君が車でみんなを迎えに来た。みんなを車に乗せて出発したんだ。
「あれっ?広子は?」
広子ちゃんの姿が見えないことに気がついたおばあちゃんが浩治君に聞いたんだ。
「ダイエット中だから歩いて行ったよ。真聖は部活だし」
小さいころからサッカーをやっていた真聖君は推薦でサッカーの強豪校に進学したんだ。その学校が全国大会に出場したので、お正月も部活があるんだとか。
健康ランドに着いたら先に来ていた広子ちゃんが待っていたんだって。桂子さんとおばあちゃんがフロントで手続きをして、男女それぞれ男湯、女湯に分かれてひと先ずお風呂タイム。
いちばん最初に上がって来たのは大輔さん。大輔さんはもともとあまりお風呂は好きじゃないって言ってたから、健康ランドと言えど、長風呂はしないみたいだね。宴会場で場所取りをしながら先に一杯やってたそうだよ。みんなが揃った時にはかなりいい気分だったみたい。
みんなもお腹がいっぱいになったら、それぞれの時間を過ごすためにばらばらと2階へ上がって行ったんだって。2階はカラオケルームやゲームコーナー、ラウンジやマッサージコーナーなどがあるんだ。
菫ちゃん、沙希ちゃん、千聖ちゃんはカラオケ、桂子さんや広子ちゃん、おばあちゃんはマッサージ。浩治君はマンガコーナー。大輔さんは空ちゃんを連れてキッズランドへ。空ちゃんは楽しくて楽しくてずっと走りまわっていたんだって。お昼寝もしないでずっと遊んでいたみたいで、みんなが帰る頃には「まだ遊ぶの」ってぐずりだして。仕方がないから桂子さんがおんぶしたら、とたんに寝ちゃったみたい。
家に戻ると、広子ちゃん達も夕食を一緒に食べることになって大輔さんがおせち以外の料理をせっせと運んでいたんだ。さすがに次の日は大輔さん、昼まで起きてこなかったよ。