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魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第五章
82/154

80

実習点は何故か減点なし、100Ptだった。

すごーく利用された感があるのは、気のせいだろうか。

まぁブラックマンは点数低かったようなので良しとしよう。





さて、ヒツジ商会の方はというと。

自販機の売上は2台合わせて金貨6枚。


店舗の方は金貨1.25枚。

イチイの予想金額より多い。


イートインの単価は銅貨2~3枚と、城下の菓子屋とほぼ同じである。

飲み物がつく分、ヒツジ菓子店の方が少し安いと言える。

平日は1組2組、休日で10組前後、銀貨25枚程の売上だ。

まだまだ人件費がかかるとやっていけなくなる売上なので、卒業までには何とかしないと。


テイクアウトの単価は銅貨1枚~2枚程度、自販機より単価の高い取扱があるため、客数は少ないものの売上はそこそこ。自販機と違いまとめて買う人間が多いのも売上のある要因だ。

自販機だけのときには気付かなかったが、どうやら貴族の顧客が付いているようだった。上から目線の貴族ではなかったのでありがたい。何かおっとりしてた。

他にも観光客らしき人もくるので、何か名物を作りだせばさらに売上が見込めるような気がする。

とにかくこちらの売上は金貨1枚と、イートインより高い。


というわけで、今月の売上は金貨7.25枚。



今年度の売上は現在31.25枚。

手持ち130に合わせることの161.25枚。

残りは138.75枚だ。

一ヶ月金貨8枚稼げれば約1年8ヶ月で返却出来る。


因みに素材を売ったお金はお土産だったり衣服だったりに消えている。




基本的にこの世界にイベントはない。

クリスマスもバレンタインも誕生日もないので、お菓子が売れるイベントが存在しない。

ヒツジ商会の名が売れれば菓子屋の陰謀的イベントも捏造出来そうではあるが、今のところ難しい。

さてそれではどうやって売上を上げていくか。


「やっぱり移転の魔方陣が欲しい」


今考えているのは、商品の流通だ。

人口に限りがある以上、ある程度の売上でほぼ止まってしまうだろう。

城下町にあまり来ない、けれどもお金があり、菓子が好き。

そういう人間の多い地域に自販機が設置出来れば売り上げは上がる。

そのためにはやはり、魔方陣が必要だ。

毎回現地に馬車で運ぶのでは、時間も費用も馬鹿にならない。

それに、カカオやゼラチンはたまたま商会の費用は使わず仕入れられているが、毎回そううまくはいかないだろう。

特に酪農が盛んだというチガヤ王国とは是非、魔方陣で繋ぎたい。

乳製品が安く手に入るようになれば、利益も上がる。


イチイとトマとミカで移転の魔方陣の研究は頑張っている。

イチイは商会のため、トマは実家と繋ぐため、ミカは純粋に研究のため。

移転の魔方陣は遠距離での使用成功例が少なく、これが一般に普及するようになれば世紀の大発見といっても過言ではない。

この世界に世紀も何もないのだが。


とりあえず距離を延ばすこと、質量を増やすことを目標に研究を進めて行くことにしよう。



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