表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第五章
78/154

76

3回目の休憩を短めに取ったが、その後は後方グループに追いつかれることもなく、目的の場所に着いた。

サイモンが立っていたのでそれがわかった。


「お疲れ様です。戦闘は1グループずつしてもらいたいので、ちょっと待ってくださいね」


左右に一本ずつ道があるので、2グループずつということなのだろう。

先に行った2グループともすれ違っていないのでまだ戦闘中のはずだ。

しかしちょっと長くないだろうか。

手こずっているのかな。


「左右共にミレイユ教諭とセルゲイ教諭がいますので危険はない筈です。でもちょっと、長いですねぇ」


獣型モンスターなので確かにスピードがある。今までそういうモンスターではなかったし、手こずっても不思議ではない。

素材を剥ぐのも初めてだろうし。


そうこうしているうちにヘレンの方のグループが戻ってきた。


「あ、終わりました」


「はい、お帰りなさい。帰りも気を付けてくださいね」


「はい」


軽く手を振って、ヘレンたちは帰路についた。

イチイたちはヘレンたちの来た方へ進む。




すぐに獣型モンスターが出現した。

基本は一人一匹だ。

まずは攻撃担当の3人が仕留める。

しかしスピードがあるのでなかなか命中しない。

なるほど、これでは魔力が枯渇しかねない。


真っ先に尽きたスーに、離脱場所で回復薬と薬草を渡す。

苦いけど我慢して飲み込んで貰い、口直しにカカオをあげる。


マーサが光魔法で目暗ましを、トマが緑魔法で捕獲、留めを交代で刺す、という連携プレーを行う。

留めを刺したらすぐに素材を剥ぐ。

マーサやトマが仕留めるときはスーとイチイで補助を行った。

イチイ以外、今は未だ動く対象に複数の魔法を掛けるのは難しい。


素材を剥ぎ終わり、サイモンのところへ戻る。

現在時刻は昼下がり。

夕暮れには十分間に合いそうだ。


「お帰りなさい。すいませんが、お願いが・・・」


「何でしょう?」


「まだ最初のグループが戻らないので、ちょっと見に行って来たいんです。少しの間、ここで待っていて貰えませんか?」


「わかりました」


サイモンは待っていたグループをイチイたちが来た方の道へ促し、自身は逆の道を行く。


程なくして、セルゲイとサイモンが魔力・体力切れした生徒5人を抱えて帰って来た。

いい気味だ。

イチイはブラックマンににっこりと笑う。


「どうしたんです?まさか落ちこぼれにでも出来ることが出来なかったわけじゃあ、ないですよね?」


漏れていたらしい冷気にセルゲイまでが顔を青くしていたという。










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ