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魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第四章
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前回同様最終日、ミレイユの同行で校外実習が行われる。


「今日の夕飯は何かしら?」


「気が早いです、ミレイユ先生」


まだ森の中に入ってもいません。


米の持ち込みが可能ならば、カレーライスとかバーベキューとか、アウトドアなことをしたかったのだが、流石に米は食糧だ。調味料とは言い張れない。残念。



野営地は前回と同じ。

同じ道筋を辿って行く。

トマが前回で見憶えたむかごや林檎を収穫する。

イチイは地魔法を使い、山芋を収穫する。

他のメンバーも戦闘をこなしながら果物や木の実を捥いでいく。


途中鶉を見かけたので鶉と卵も頂く。

元の世界だと絶対出来ないな。食べはするくせに。


マーサ・リンク・オースティンも見様見真似で果物や木の実を捥いでいる。

今回は一緒に調理出来るかもしれない。




野営地到着。


「今回は、皆一緒に調理で良いですか?」


主にマーサに向けて発言する。


「しょうがないわね!・・・勘違いしないでよ!貴方を認めたわけじゃないんだから!」


え、何これ。ツンデレ?



焚き火番兼スープのむかご係にミカとヘレンとリンクとマーサ、兎係にイチイとオースティン、川魚係にトマとスー、ハーブ・林檎係にカトレアとメグとなった。

それぞれの方向に歩き出し、すぐに兎は見つかった。

さくさく捌いていく。


「見事だな」


「慣れてるから」


「慣れて・・・?狩りをするのか」


「狩りっていうか元々冒険者だから」


この会話2回目だ。相手は違うけど。


「弓は苦手だから狩りにならないかも。弓はトマが上手い」


「なるほど・・・あの型破りは実践で培ったのだな」


「えぇ・・・いやぁ・・・棒はどうだろう・・・」


「違うのか?」


「うーん、棒は使わないから。ほら、武器これだし。これの前は槍だったけど」


「すごいな」


真剣に感心されると、何だか照れ臭い。


その後もう1匹仕留め、オースティンに兎の捌き方を伝授。

野営地に戻ると他のメンバーも戻っていた。


トマとスーはそのまま川魚に枝を通し、焼き始める。

スープには大きめにカットされた兎が入る。トマトもあったので、今回はトマトスープだ。

イチイは離れた場所で鶉を捌き、山芋を摩り下ろし、川海老と卵と調味料を加え味を調える。

大きな石を熱して、その上で鶉を焼く。塩胡椒で味付ける。

その後摩り下ろした山芋を焼く。

お好みソースが欲しいところだが存在しないので、醤油ベースのソースを作った。


「今回もすごいわね~」


ミレイユ大喜びである。

今回は全チームが調味料を持って来ていたので、割と美味しいものは食べている筈だが。


「旨い」


Bクラスのメンバーも文句を言わず、美味しそうに食べてるので良かった。

マーサは何か言ってくるかと思ったんだが。


「この山芋って、美味しいね!初めて食べた」


トマも嬉しそうだ。トマは食べたことのないものが好きだ。


食後に林檎とハーブティでデザートにして、交替で仮眠を取る。

イチイは後で仮眠だ。

前半は特に何事もなく、イチイは只管蝙蝠型から素材を剥いだ。



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