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魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第四章
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50・初めての校外実習2

「それで、イチイ、貴方の武器は何ですの?」


3人はイチイのローブの下から覗く、柄に注視していた。

たしかに去年イチイがトップだった槍には見えないだろう。


「こういうの」


言葉にするよりも見た方がわかりやすいと思い、ローブの下から一本、得物を取り出す。


「変わった形ですわね」

「初めて見ました」

「槍が武器かと・・・」


「イチイさんは武器まで変わってるんですねぇ」

「サイモン教諭・・・」



森に入るグループには、1人ずつ教諭がつく。

スライム並のモンスターしか出ないとはいっても、用心のためだ。

イチイたちグループの担当はサイモンだった。

セルゲイでなくてよかったとイチイは思う。


「それで、あなたたちはどういう作戦でいくんですか?」


「今日のところはとりあえず、ヘレン・カトレアが攻撃魔法、メグが防御魔法、私が物理攻撃でサポートと、作戦名はガンガンいこうぜな感じですかね」

「ほうほうなるほど、良いんじゃないでしょうか。それぞれの得意分野も活かせますしね」


初めての戦闘で、しかもスライム並のモンスターに作戦も何もない。

しかし授業は授業、作戦を立てることこそが勉強ともいえる。

他のグループもおおよそ魔法の担当くらいしか考えてないだろう。



ヘレンが水、カトレアが風でスライムや虫型モンスターを攻撃する。

メグが地魔法や緑魔法、風魔法で毎回違う防壁を張る。

3人とも割と正面しか見えてないので、イチイは他方向から現れるモンスターを斬り伏せていく。

優秀といえば優秀だ。

他のグループだとやはり戦闘中に現れた他のモンスターに弱い。

気配が読めないなら読めないで、後方にも気を配らないと話にならないのだ。

今日サイモンが受け持ったグループの大半は、後ろからのモンスターから攻撃を受けている。

このグループの3人は、後方のモンスターに全く気を配っていない。

イチイが一応サポート担当であると事前に聞いているため、ギリギリセーフというところだ。

初回であるし、ポイントのつけ方は甘めである。


20分ほどしてポイントが着け終わると、森の外へ戻る。

これでサイモンの担当は終了。

あとはセルゲイが戻ってくれば校外実習は終了となる。




2年生初の月末テストは一教科増えて630点だった。

減点のうち50点は勿論自然魔法の補習、15点は語学、5点は校外実習だ。

何でイスフェリア王国の言語は自動翻訳なのに他の国の言葉は自動じゃないのか。

異世界トリップらしくそこはもっとチート仕様にして欲しかった。


1年の時より合計は下がっているが、他の生徒も下がっているので順位自体は然程変わりなかった。


因みに自販機の売上は何と、初月で金貨1枚を超えた。

春期休暇明けなので日数が少ないのにである。

あと3年の学生生活で約36枚。

クエスト報酬もあるので、余裕で在学中に借金返済が終わりそうだ。

何かもっと売り出せるものを考えよう。


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