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魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第四章
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49・初めての校外実習

2年になってから初めての月末テスト、それから校外実習である。

イベントのないこの学校の、遠足みたいだとイチイは思った。

各自お弁当とオヤツを忘れずに、個人所有の武器があれば武器も持って行く。

寮生のお弁当は事前注文制だったらしい。


「イチイ、落ち付きなさい」


浮かれているのがわかるのか、ヘレンから小言をもらってしまう。

一応イチイの方が年上であるのだが。


「まぁまぁいいじゃありませんか。ピクニックみたいで楽しいですもの」

「そうそう、演習用の森だし、ピクニックですよね」


カトレアとメグも浮かれているのか、ピクニックだという。

確かに二人の自然魔法の腕は頗る良いので、今回の演習など序ノ口だろう。


演習用の森は学校の管理下にあり、結界が張られてある。

そのためイチイはこの森に入るのは初めてだ。

入学してすぐ散歩しようとして結界に阻まれがっくりしたのを覚えている。


美味しい果物や木の実、獣がいれば良いな。

演習中の収穫は特に禁止されていない。

薬草学の授業用に薬草もあるので、怪我をしたら自由に使うことも出来る。


「でも本当、グループが同じになって良かったですわね」

「本当ですわ、イチイ、魔法は私たちに任せてくださいませね」

「だからー、私は呪文が苦手なだけだってば。でもまぁ、折角だし魔法は任せるよ」


実践経験の豊富なイチイは、今更演習で学ばずとも良い。

3人は貴族の令嬢なので、実践経験はあまりないだろうし、下手すれば皆無だ。

イチイは3人のフォローに回った方が良いだろう。

3人とも成績上位なのでフォローなど要らない可能性も高いが。



時間を区切り2グループずつ演習を行う。

その間残りグループは半分は森の外で警備、残り半分は昼食兼休憩となる。


イチイ達の順番は最後の方なのでまずは警備、ついで昼食となる。

警備と言っても昼食生徒に邪魔が入らないように、モンスターが現れた場合、速やかに駆除といったものだ。

この辺りはスライムしか出ない。

20人ほどが警備に当たるため、戦闘はなかった。

積極的なグループが、警備の最前列を陣とっていたからだ。

ヘレンの話ではBクラスの伯爵子息たちらしい。




3人は寮住まいのため、事前注文のお弁当だった。

城下町のお弁当と言えばサンドイッチである。

何かの肉と野菜が挟まれた、トマトソースのサンドイッチだ。

イチイは遠足だしということで、おにぎりに卵焼き、唐揚げとたこさんウインナーという定番のお弁当だ。

イチイにとっての定番であり、他の生徒から見れば不思議なお弁当なので興味を持たれる。

そもそもその形状からして不思議なものなのだ。

唐揚げ以外は一般的でない。


そのままおやつも広げてお弁当とおやつの交換会が開かれた。








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