表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第二章
28/154

伯爵家

久しぶりの我が家である。正しくは居候であるが。


午前中は家中掃除して、洗濯して、大忙しだった。

昼に栗おこわを作り、大豆を水に浸けてから、お出かけである。


まずは焼き米屋台へ行き、イーシュにお土産として栗おこわを渡す。

その後は伯爵家である。

クライス達は昨日報酬をもらっている筈だが、イチイはレンの乱入が原因で今日となった。

次女がいないことを祈りつつ、伯爵家を訪れた。


出迎えてくれたのはカインだった。

応接間に通され、ポールを待つ。今回の依頼主はポールである。


「いらっしゃい、どうぞ、掛けて」


見覚えのあるメイドにお茶とマドレーヌを出された。

あの店の菓子である。


「早速だけど、これが報酬」


袋にコインが詰められている。

金貨1枚と銀貨が20枚だ。


「ありがとうございます」

「こちらこそありがとう。ホルンへ行ってあんなに安全に狩りが出来たのは初めてだったよ」


マドレーヌを食べながらお茶を飲む。

これって礼儀的にアウトなのでは。

いまさらなので気にせず食べるが。


「ナッティとノアが中庭にいるから、寄って行って」

「はい、ありがとうございます」


一礼して中庭へ向かう。

応接間を出てすぐに出入り口があるので、すぐに分かった。


「ナッティさん!」

「やぁ、イチイ。中庭へようこそ。ノア、イチイお姉さんだよ」


きょとんとしたふわふわの金髪の美少女。


「こんにちは、イチイだよ。初めまして」


屈んで目線を合わせ挨拶をすると、はにかんだ。

これだけかわいいと、将来有望だとイチイは思った。


「こんにちは、ノアは、ノアです」


3歳ってわりとはっきり喋るんだな。

ミィも同じくらいだったはずだけど大分違う。


それからナッティの仕事を見学してノアと一緒に手伝ったり、果物を食べたりして過ごす。



「・・・お客様?」


不意に現れたのは目付きの鋭い美女だった。


「はい、狩りに同行した護衛の冒険者です」

「そう」


クールだ。クールビューティだ。

値踏みするような視線だったが、何故か嫌な気はしなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ