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魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第二章
16/154

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本日晴天ナリ。

実験室に引き籠っているレンは無視して、共同寝室のベッドから布団を2組太陽のもとへ。

うん、共同寝室、おかしいよね!

一応男女なんだけど!・・・気にしたら負けだ。


レンの家は入口を開けるとリビングとキッチンになっている。

奥へ進むともう最近増築した浴場があり、そのまた奥に共同寝室がある。

2階にレンの研究所、地下室には薬草保管庫兼食料庫があるといった具合だ。

勿論私の部屋はない。

むしろベッドが室内にあることを喜ぶべきなんだろうか。

この家にはこじんまりとした庭があり薬草が鬱蒼を群生している。

それにイチイがハーブを植えたものだから、なんだか混沌とした空間が出来上がり。


洗濯は手洗いだ。

裕福な家は魔道具で洗っているらしいが、レンはお金の問題ではなく必要がないようだ。

魔道具がなくても水の魔法と風の魔法で洗えるので、今まで必要性を感じたことがないのだとか。

キッチンはわりと充実している。

レンが意外と食べることが好きでなおかつイチイの腕を買っているからだ。

イチイが来てからどんどんキッチンが使いやすくなっている。

高い道具もポンポン買ってくれるので腕の振るいようもあるというものだ。

金貨10枚くらいするらしい魔法のコンロやトースターもどきも買ってくれた。

フードプロセッサーはなかったけど、風魔法を固定化してレンが作ってくれた。

ニトロプリアに来て酢も見つけたので、マヨネーズが作れるようになった。

マヨネーズは偉大だ。

レンは今や卵サンドが好物だし、ポテトサラダやタルタルソースも好きだ。

今日はそのレンの好物・卵サンドとトマトスープを昼食にしよう。

長剣の訓練の日なのでクライスの分も作っておく。

クライスは元々ニトロプリアに家があるわけではない。

本当はニトロプリアからすぐ西にある村に住んでいるらしいが、村にはギルドがないのでよく街に来ているらしい。

村の名産らしい茶葉をよくもらう。

これが美味しいのでありがたい。こちらに嗜好品の類は少ない。ハーブティは庭のハーブで賄えるけど。


3人そろって昼食を食べる。

レンは人見知りをするのでクライスが来ると無表情で無口になる。

その癖訓練は欠かさず見に来るので、本当は仲良くしたいのだろう。

「そろそろ長剣の訓練は、終わって良いのではないか」

「いやー、イチイ才能あるよ。まだまだ伸びるし、続けた方がいーんじゃねぇ?」

「しかし長剣をメインの武器にするわけではないだろう。そろそろメインの武器と魔法に専念した方が良いだろう」

確かに一理ある。

長剣の腕を磨くのは良いのだが、魔法はからっきし、まだ新しい武器すら決まっていない。

もうメインの武器が長剣でもとは思うのだが、何故かレンは反対する。

良い武器を取り寄せるといってきかない。

何でもイチイにぴったりの武器を見つけたという。

今はそれを改良中らしい。

それが終わるまでお披露目はなし。

武器が来るまではとりあえず長剣の訓練をする。

魔法の練習ばかりだと体が鈍る。

普段の生活だけなら良いが、クエストもあるので鈍らせるわけにはいかない。


夕飯は少し幅広のパスタ(タリアテッレ)をカルボナーラもどきにした。

サラダ、スープ、バケットも用意。

高い生クリームを使えるのはレン様様である。







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