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魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第二章
15/154

13・手紙2

父、母、兄貴、椿。

お元気ですか。


私が此処に来てから1ヶ月と半分が過ぎました。

何とか生きてます。



あれから山を川沿いに下りると町がありました。

住人は金髪碧眼がほとんどでしたが、何故か日本語が通じました。

異世界トリップはご都合主義、チートがテンプレですよね、わかります。

魔法が存在することがわかったのでもっと大きな街に移動して、現在はレンという魔法使いのパシリをしています。

仮にも若い男女が一つ屋根の下、しかも二人っきりってどうなんでしょうか。

まぁ何も間違いなんて起こりようのない2人ですけども。


因みにパシリなので給金はありません。

ただ住み込みの生活費は、すべてレンが出してくれています。

私は家の掃除・炊事をして、レンが使う薬草の採取に出かけたりしています。

町で知り合った冒険者のクライスさんに長剣の扱いを習っています。

ときどき一緒にクエストも受けます。

私の収入はそのクエストや素材集めによって賄われています。生活費がかからない分、貯蓄額はなかなかのものです。

生活に慣れたので、レンに魔法を教えてもらい始めました。

魔力は多いけど発音が悪すぎて、魔法に向いてないと貶されています。

確かに元々外国語は苦手でした。筆記は良かったんですけど・・・。

魔法は根気よく練習していきたいと思います。

長剣の扱いは才能あると褒められているので、プラマイゼロってことで。


パシリなので休みはありませんが、毎日7時間くらいは睡眠をとれているし、趣味である料理やお菓子作りも存分にタダでやっています。

醤油や味噌がなく物足りない感じはありますが、こちらでは高価な乳製品をどれだけ使っても文句を言われることはありません。というかレンも食べること甘いものも大好きみたいで隠しているようですが嬉しそうです。

そうそう、今度武器と防具を新調してくれるそうです。

ギルドランクが一人前のDになったというのに、未だに革シリーズですからね。

魔法使い見習ってことで、鎧はなしでレンのお古のローブですけれども。

籠手とロングブーツを買ってくれるそうで、今から楽しみです。

レンってセレブみたいなんできっといいものを買ってくれそうな気がします。


そんなわけで私は割と楽しくやっています。

魔法が使えるようになったらきっと、兄貴と椿は羨ましがるでしょう。

その分ゲームとか本がないのでまぁイーブンなんですが。

もし召喚魔法なのか帰る魔法が使えるようになったら。

帰りたい。皆のいる家に。



櫟。


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