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魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第六章
116/154

114

午後。

続く2回戦も対戦者は4年生のようだ。

そもそも数少ない3年生は一回戦でほとんど負けてしまったのであまり残っていないのだが。



元々イチイは対人魔法戦は苦手だ。

モンスターに魔法を遠慮なく放つことや、剣や棒で人間と対峙することはあった。

自然魔法の授業では人間相手に魔法は放たないし、クラス対抗も対象物があった。

苦手というより、怖い。

元々自分の魔法が強力だということは理解している。

そうなるとなおさら人間相手にどれくらいの魔法で対応すれば良いのかがわからない。

今回は身代わりの石があるので大丈夫だとわかっている。

わかっているけど、感情はついて行かない。

遠慮してしまうというか何というか。

身体能力上昇、物理・魔法防御力上昇と補助魔法を掛け、ロッドで仕掛ける。

それが一番イチイ自身安心できる戦法だ。

余程でない限り、これで勝ち進めるはずだ。


風魔法が得意な相手のようだ。

さっきから風魔法を連発されている。

イチイはそれを躱すか、同じく風魔法で軌道を逸らすか、シールドを張って弾くか―――。


「キリがないな」


魔力量が多いのか、魔法があまり途切れない。

すぐに魔法が来るので容易には近付けない。

無理やり突っ込むか、魔法を放つか―――。


魔法。魔法か。

本来なら地魔法クラスなのでゴーレムと行きたいところだが・・・。

雷撃はどうだろう?

微弱な雷ならば気絶で済みそうだし。


「よし」















3回戦は夕方までに進められるところまで進み、残りは翌日に持ち越しとなった。

イチイは翌日組である。

2回戦の相手は気絶して終了。

雷は光の派生魔法ということで難易度が割と高いらしく、無詠唱なのも影響して注目を浴びてしまった。

その結果が、今、コレである。


「すいません、私進路はもう決まっているので」


「しかしその才能を活かすにはやはり魔法騎士団が一番だ」


「そうですよ、剣術大会でも良い成績でしたし・・・」


「いやもう決定事項なもんで」


「そちらを蹴って魔法騎士団に!共に国を、国民を守りましょう!!」


しつこい!しつこいんですけど!!


「・・・ヒツジ商会の代表者なもので。店を畳んだりしたらトゥレ様が悲しみます」


「「え・・・?」」


「ってなわけで、失礼しますねー」


初めからトゥレの名前を出せば良かった。

流石に王族には逆らわないだろう。王族万歳。




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