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魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第六章
114/154

112

模擬戦当日。

参加者が100名を超えたため、2日に渡る日程となった。

予想以上だ。

3年生の参加者は20名弱と4年生に比べると大分少ない。


「普段からイチイ見てると出る気なくすと思うー」


「何で?」


「だってねぇ?」


「ねー?」


スーがトマの真似をしてかわいく首を傾げる。

そういえばスーってあんまり成長してないな。


模擬戦は剣術大会と同じくトーナメント式。

体育館のような場所で行うので、2階に観客席があり、魔法被害が行かないようにシールドが貼られている。


「イチイさん」


「はい?」


トマとスーと騒いでいるとミレイユに呼び止められた。

ミカは興味がないと言って寮に籠っている。


「お願いだからシールド壊さない程度の魔法に留めてね」


「は・・・」


何だそれ。

ミレイユの中でイチイのイメージはどうなっているのか。


「っていうか手加減して優勝してね」


「はい?」


「教員全員一致で優勝候補筆頭なのよね。っていうかシールドが大丈夫かどうかって職員会議になるくらい」


「えぇー・・・」


なんだかなあ。


「兎に角、死者は出さないで!腕の一本や二本、回復魔法でどうにでもなるわ!だけど、死者だけは出さないように!特にブラックマン家の御子息!!」


「いやいやいや死者なんて出しませんよ。ってなんでブラックマン」


イチイだって好き好んで人殺しになろうと思わない。


「貴方嫌いな人に容赦ないから」


「・・・それは認めますが、さすがに殺したりしませんよ」


「お願いね!」


そういいながら去っていくミレイユ。


「私ってそんなイメージ・・・」


「んー・・・まぁそうかも?」


「かも?」


「2人まで・・・」






模擬戦には敗者復活がない。

なので一度負けるとそこで終了。

気合をいれて臨まなければ。

特別観客席にはトゥレを始めとする王族(イチイはトゥレ以外の顔がわからない)や魔法騎士団の幹部や他国の要人なんかもいるようだ。

レンのおかあさんも、おねえさんとディアもいる。

イスフェリアの貴族もずらりと並び、何だか仰々しいというか。


「いやそれほどこの模擬戦って注目度高いんだよ」


「そうなの?っていうかリリスフィアの人も来てるの?」


「来てる」


「挨拶行くべきかな?」


「行かない。兄上、良くない」


「良くない?」


「良くない」


よくわからないけどふるふると首を振るスー。

まぁいいか、挨拶は夏に行くし。




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