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魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第六章
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今年の冬期休暇は、トマ・ロニ兄弟の御供でホルンに行くことになった。

レンは研究が立て込んでいるのでお留守番。

今回はスーも一緒だ。狩りよりも栗拾いを楽しみにしているようだ。

流石甘味好き。


ニトロプリアにも勿論立ち寄るので、イーシュにも会いに行く。

トマの希望でニトロプリアに店舗を出すことになったのだ。

その店主を、イーシュに頼みたいのである。


ニトロプリアは冒険者が多い。

それを狙って、テーマはイートインも出来る弁当屋だ。

イーシュの焼き米をメインに、唐揚げと野菜のおかずをそえる。

容器を持って来てもらえれば、汁物のサービス付き。

イートインならば定食を用意。

弁当と中身はほぼ一緒なのだが、デザートに特製プリンが付く。

店はそんなに広くないので、昼に1人、夜に1人、人を雇えば大丈夫だろう。

こちらはトマが手配する。

不定休で、休みはイーシュに任せる。

イーシュがいなくては成り立たないメニュー構成になっている。

本人知らないところで話はどんどん進んでしまった。



商会が大きくなれば、色々な店を増やせるかもしれない。

こちらの世界にない店をたくさん出せたら。

その途中でイチイは帰ることになるのが残念でならない。

思いつくものすべてを記し、帰る前にトマに渡そう。






ニトロプリアで伯爵に挨拶したあと、早速ホルンへ出発。

スーの修業を兼ねて、モンスターはスーに任せる。

数が多い時だけイチイが補助をする。

実習のモンスターのレベルと同じくらいなので、倒せないレベルではない。


「スーは維持・持続が苦手なんだよね」


制御もだけど、魔力量が少ないんだと思う。

魔力スポットへ行けば魔力があがるので行ってみたらどうだろう。

こう聞くと反則っぽいのだが、そもそも貴族は魔力スポットで魔力を身につけるのが普通なので、問題ない。

イチイもトマも、魔力スポットで魔力を身につけたクチである。


「制御は只管練習あるのみ、かな」


「出来るようになる?」


「スーがいっぱい練習したらね」


「がんばる!」


制御が身に付き、魔力量も増えないと、魔道具なしでの焼成が難しい。

魔道具の準備が大分整った今は、そんなに不便なこともないのだが。







「栗いっぱい!!」


わーっと寄って行って。


「いたっ!」


刺さる。


面白い。

イガ付きの栗は店で触っていて、刺さることがわかっている筈なのに。


「かわいーなー、もー」


「栗投げしたらおもしろそー」


「いやいやいや痛いから」


「そこは魔法で防御!」


「俺はどうすんだよ!」


「盾?」


「あ、栗の木何本か貰うってありかな?」


辺り一面栗の木なのだ。

買取出来るかもしれない。


「ナッティに許可貰えばありかな?」


「いいんじゃねぇ?どうすんの?」


「ハロンに移植?」


「いーね!おれも庭に植える!」


別荘に戻ったら魔方陣で問い合わせしてみよう。

しかし、庭にか・・・。

トマが面白い植物や食べれるものをわんさか植えているので庭はすごい状態だ。

一言でいうなら密集?ジャングル?

最初は景観重視だったのだが、今では面白さ重視になっている。


折角自分の領地があるのだし、栗の木や林檎の木、キザクラなど、果物のなる木を大量に植えてみようか。

枝垂れ桜でお花見名所とか。ただし魔物注意?

伐採して山を崩すことはしたくないので、現状維持、もしくは木を増やす方向で。

次の夏期休暇はスーのご両親に挨拶もあるので、リリスフィアへ行く。

春期休暇は行けそうだったらハロンに行くことにしよう。





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