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第三十話:勝利の余韻と、愛の誓い

「無」の存在を打ち消し、世界樹の危機を救った俺は、深淵の底から地上へと戻った。地上では、セレスティーナ、エミリア、フローラ、そしてバルド将軍率いる王都軍が、俺の帰りを信じて魔物の群れを食い止めていた。


 俺が姿を現すと、彼らは安堵の表情を見せた。特に、三人の顔は、喜びと安堵で輝いていた。


「王子様!」


 セレスティーナが、涙を浮かべながら駆け寄ってきて、俺に抱きついた。


「あなた様……ご無事で何よりです」


 エミリアも、安堵の表情で俺の傍らに立った。


 フローラは、俺の顔にそっと触れ、その聖なる光で俺を包み込んだ。


「貴方の光が、再び世界を救いました」


 俺は、三人を強く抱きしめ返した。この愛しい彼女たちの存在が、俺の最大の力だ。


 バルド将軍も、俺の無事を喜び、勝利の雄叫びを上げた。


「勇者殿!まさに神業でございます!あの悍ましい魔物どもが、全て消滅いたしました!」


 世界樹の危機が去ったことで、グラディオラス王国の惨状はみるみるうちに回復していった。


 大地から黒い瘴気は消え、裂けた場所はゆっくりと塞がり、世界樹には再び生命の輝きが戻り始めた。


 グラディオラス王国の住民たちは、俺たちを「救世主」として熱狂的に迎え入れた。


 その後、俺たちは王都へと凱旋した。王都では、新たな危機が去ったことで、二度目の盛大な祝宴が催された。今回は、グラディオラス王国の使節団も参加し、俺の功績を称えた。


 国王陛下は、改めて俺に感謝の言葉を述べ、約束通り、セレスティーナ、エミリア、フローラを俺の妻として公認することを発表した。王都中が歓喜に包まれ、俺と三人の結婚が盛大に祝福された。


 宴会は夜遅くまで続いたが、俺はほどほどで切り上げ、セレスティーナ、エミリア、フローラと共に屋敷へと戻った。


「王子様……本当に、全て終わったのですね……」


 セレスティーナが、俺の腕に抱きつきながら、心底嬉しそうにつぶやいた。


「ええ。あなた様が、私たちを、そして世界を救ってくださいました」


 エミリアが、静かに俺を見つめた。


 フローラは、俺の手を優しく握り、その瞳に深い愛情を宿していた。


「勇者様……貴方のおかげで、この世界の危機は、またひとつ取り除かれました」


 俺は、三人の愛しい顔を順に見渡した。日本でのろくでなしだった俺が、この異世界で英雄となり、愛する女性たちと結ばれる。この「全部盛り」の世界は、本当に俺に全てを与えてくれた。


「さあ…久々に、みんなで愛し合おう」


 俺の言葉に、三人は顔を赤らめながらも、それぞれ異なる表情で俺を見つめた。セレスティーナは、満面の笑みで俺に抱きつき、エミリアは少し恥じらいながらも、情熱的な瞳で俺を見上げ、フローラは、慈愛に満ちた眼差しで俺に身を委ねた。


 その夜の逢瀬は、これまでのどの夜よりも、深く、甘く、そして情熱的なものだった。激しい愛の営みの中で、四人の心と体は完全に一つになった。


 魔神王との戦いで傷ついた心も、「無」の存在との戦いで感じた恐怖も、全てが彼女たちの温かい愛によって癒されていく。


 セレスティーナの無邪気な愛の吐息が、エミリアの情熱的な抱擁が、フローラの聖なるキスが、俺の全身を包み込む。彼女たちの揺るぎない愛が、俺の存在を、この世界で確かに肯定してくれた。


 満たされた幸福感の中で、俺は彼女たちを抱きしめたまま、静かに誓った。


(俺はもう、孤独じゃない。この愛しい彼女たちと、この「全部盛り」の世界で、生き続けてみせる)


 新たな危機は去った。しかし、この「全部盛りの世界」には、まだ俺の知らない「お約束」が隠されているのかもしれない。だが、どんな困難が待ち受けていようと、俺には愛する妻たちがいる。


 俺の「全部盛り」の異世界生活は、これからも続いていく。

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