2-14 しかるべき処遇 後編 03
これで一応戦闘パートは終わりかな???
過去の俺に凄く深い感謝してる。
インフルかかる前にこの話完成出来てたの凄いな…
王都南部外縁、瓦礫と黒煙が立ち込める荒廃した市街地。
王子と王女は、かろうじて残っていた封印室にたどり着いた。
その扉には古の魔法陣が描かれており、かすかな光を宿していた。
「王子殿、これを…最後の手段として…解きます」
王女の声は震えながらも、希望を抱く決意に満ちていた。
「わかっている…全てを賭けるしかない」
王子の手が封印陣に触れると、古びた石板が振動し、光が渦巻き、重厚な鎧をまとった魔道騎士がゆっくりと立ち上がる。
鎧の表面を青白く光る紋章が走り、その圧倒的な存在感に空気が震えた。
王族にとって、魔道騎士は最後の希望だった。民を守る切り札。
しかし、彼らの希望が光に変わる前に、空が裂けた。
「排除せよ!」
前線に歩み出たのは、日本側の量産機主力機クラス特別機でも、英雄機でも、エース専用でもない。
対する機体は王国最後の希望、王国の叡智が結集した産物である。
衝突
魔道騎士は咆哮し、魔導剣を掲げる。
『これが……王国の力だあああ!!』
青白い魔力が天空へ迸る。
対してRAは――武装を展開すらしなかった。
最短距離で滑るように接近し、
右腕の“工業用カーボンブレード”を横薙ぎに振るう。
ただの量産武器。
魔道でも神秘でもない。
高周波もプラズマも使わない。
“工業製品の刃”が触れた瞬間――
魔道騎士の胸部装甲が、まるで紙のように裂けた。
衝撃音すら遅れて聞こえる。
次の瞬間、魔道騎士の身体は胸から両断され、上半身と下半身が別々の方向へ吹き飛んだ。
爆散。
魔力の光が虚しく散る。
かかった時間――0.4秒。
魔道騎士が攻撃動作を完了するより前に、
“日本の量産機は戦闘を終えていた”。
その光景を、王族・兵士たちは呆然と見つめる。
「…………え?」
「嘘、だろ……? 魔道騎士が……?そんな……!」
国王の顔色が蒼白になり、言葉を失う。
誰かが叫んだ。
「た、ただの……量産機じゃないか……!」
「は?いや……?何が起こった……?」
「魔道騎士は……王国の最終兵器だぞ……!」
だが現実は残酷だった。
石槍で戦車に挑むような戦い――勝てるはずがない。
魔道文明の遺産も、人類最強の鎧も、現代技術の前では“古代のおもちゃ”にすぎなかった。
RAのパイロットは淡々と報告する。
「目標、排除完了。損傷なし」
「次の掃討へ移行する」
そう言い終えると彼は腕部に内蔵していたレーザーガンを再度軍事基地に向けて撃ち出していく。
その声には誇らしさも苦しみもなかった。
ただの作業――それだけだった。
王国全軍に、深い沈黙と絶望が広がっていく。
「な、何…これは…」
王子の声は震え、言葉を失う。
「こんな…希望が…こんな…!」
王女は涙をこぼしながら、手を震わせた。
魔道騎士は一瞬で崩れ落ち、立ち上がることすら叶わない。
王族の希望は、目の前で粉々に打ち砕かれた。
その瞬間、空中に軌跡と朧の影が現れた。
軌跡は光速に近い速度で先回りし、王子の進路を封鎖する。
朧は王女の横に回り込み、視界を光学迷彩で攪乱する。
「ここまでだ…」
軌跡の声は冷静だが、確実に重みを帯びていた。
王族は絶望の中、駆けるしかない。
瓦礫を飛び越え、廃墟を縫うように逃げる王子と王女。
だが、周囲には日本の歩兵隊が待ち構えている。
レーザー銃の光が散乱し、瓦礫と煙が巻き上がる中、逃げ場は次第に狭まっていった。
「止まれ!逃げるな!」
降下部隊が王女の進路を塞ぎ、光の刃をちらつかせる。
他の降下部隊は王子の前方で加速し、地面に降りて瓦礫の間を塞ぐ。
瓦礫を蹴り上げ、地下通路へ潜ろうとする王子。
しかし、そこにも待ち構える日本の部隊。
王女は瓦礫を飛び越えつつ部隊の視界をかいくぐろうとするが、他の部隊が横合いから追撃。
光学迷彩の影に翻弄され、動きを誤るたびにレーザーが照射され、行く手を断たれる。
王子は咄嗟に廃墟を盾にし、王女を庇いながら路地を抜ける。
そして彼らの抵抗むなしく捕縛された。
【時刻 06:26】 全作戦終了
王都シエルマリア:制圧完了
南部工業都市群:制圧完了
北部港湾都市:降伏を確認
西部経済都市:制圧完了(住宅街への被害甚大 禍核の使用により)
東部農業都市:制圧完了
損害:RA複数機が冥の攻撃を受けきれず一部破損なお死者は出ず
敵戦力:現存している兵器の数
戦車12台
戦闘機一機
護衛艦2隻
陸兵隊800人
魔道騎士一機爆散
捕虜王族7名に加え兵士520人
死者
軍人約12万人
民間人役8万5000人
拉致被害者27名の救助に成功。
しかし駐在として暮らしていた日本人13名の死亡が王城地下室より発見。
遺体は一部が欠損、爪がはがされており、下半身を喪失した遺体もあった。
左腕を失い右手を失った男の遺体の体内から遺書が発見された…
そこには
愛してる
それだけが描かれいた
又遺体のうち比較的状態が良かった遺体は身元がすぐ知らされた…
身元確認が済んでいる遺体は5名
輝元 凪
山本 道成
河内 明
大岡 通庸
菅野原 頼経
残りの遺体は即時日本国に運ばれ遺体の状態を全力で回復しようと試みている。
遺体のDNAそのものが破壊されている遺体もあり非常に困難を極めている。
比較的にご遺体が傷ついていないものは現代の技術並びに使用が禁止とされていたクローンに脳を移植するなどを行い日本政府が全力で蘇生させようと試みている。
天使と誓い
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