3-36 西部工業星系を破壊せよ!! 後編
皆さんのご愛読のおかげで「未来の日本 異世界に転移する」の物語が100話になりました!
これからもよろしくお願いします!
後スランプにならなかったわ
その光は、星の夜明けのようにゆっくりと膨らんでいった。
だがそれは、命を育む光ではない。
消し去るための光だった。
カロン銀河連合西部工業星系帯、全域管制網――
〈重力異常指数、臨界域に到達〉
「なんだよ……あれ…」
管制士の声が震える。
誰も答えられない。
ただ一つ分かるのは、逃げ場がないという事実だけだった。
同時刻 大八洲 艦橋
「超神弩級宇宙戦艦伊弉諾と伊弉冉と同期開始」
「鋼塞、黎壊による敵防衛網の完全無力化を確認」
「残存敵戦力、戦闘艦級反応ゼロ。衛星兵装網も沈黙」
副官が報告を並べる。
艦長は微動だにせず、正面スクリーンを見据えていた。
そこには、工業星系帯の全景。
リング状のドック、資源ライン、惑星都市――
全てが、照準円の中に収まっている。
「第2封印解除!最終調整!」
「エネルギー充填率100%!!」
「甕布都神発射!!」
その瞬間。
宇宙に、“第二の太陽”が生まれた。
大八洲から解き放たれた光は、もはや直線ですらなかった。
空間そのものを押し潰しながら進む、存在の消去波。
進路上の真空が歪み、光が曲がり、時間すら引き延ばされる。
そして――
工業星系帯の中心を、貫いた。
ルークの視界に映ったのは、音のない世界だった。
すべてが、白。
次の瞬間、遅れて現実が追いつく。
轟音。
衝撃。
崩壊。
彼の立っていたドックは、光に触れた部分から粒子へと分解されていく。
隣のドックも、その外側の輸送リングも。
さらにその向こう、都市化された惑星の地表が――
一筋の光に沿って、溶け落ちる。
「……ぁ……」
声にならない。
叫ぶことすらできない。
重力が乱れ、空間が歪み、上も下も分からなくなる。
彼の体が宙へ浮いた。
その時。
視界の端に、何かが映った。
灰色の機体――黎壊が、崩壊していく構造体の中を滑るように飛び抜けていく。
光がすべてを覆い尽くした。
数分後。
かつて工業星系帯だった空間には、巨大な空白が残っていた。
粉砕された惑星の残骸が、ゆっくりと拡散していく。
資源ラインも、ドックも、都市も――
何も残っていない。
大八洲 艦橋
「……目標宙域、完全沈黙」
「残存エネルギー反応、ゼロ」
「作戦目標、西部工業地帯の機能完全停止を確認」
副官が報告を終える。
艦橋に、短い沈黙が落ちた。
艦長はゆっくりと頷く。
「――これで、西部は沈んだ」
そして静かに続けた。
「やはり…
過去の日本の名を与えられた艦は圧倒的な力が与えられるのだな…」
その言葉とともに、大八洲の巨体がゆっくりと反転する。
その背後には、何も残っていない宇宙。
ただ、破壊された星々の塵だけが漂っていた。
訂正
スランプになったわ




