7話
7歳までは冒険者にはなれないらしい。
いや、その辺の魔物なら倒せるはずなんだけど…そう思いつつもテキパキ仕事をする。
子供が仕事をしていると女の子からチヤホヤされる。これのためだけに仕事をする。
たまにお金をくれるお姉さんもいる。これは子供だけの特権かもしれない。
受付にも女性はいるがちょっと性格がきつい。おそらく子供嫌いなのであろう。
男性の冒険者もそこまで酷い人はいない。と思うじゃん?
女性に好かれる男は年齢関係なく、敵視されるみたいだ。そんなにかっこ良くないからって妬むなよ。
でも、どうしよう。冒険者をタコ殴りにすれば冒険者になれるだろうが、このチヤホヤされる環境も捨てがたい…
他の女性の冒険者に抱きつき、助けを求めるときのあの男たちの目は忘れられない。
そう、こうして楽しい時間を過ごしていた。
はずだった。そうだよね、ギルドから抜ければただの雑魚に思われるよな。
冒険者3人に変な場所へ連れていかれる。
ここで全員を倒すのは簡単だけど、それをチクられても困る。それでチヤホヤされないのも嬉しくない。
折衷案としてこいつらを撒く。
「あ!協会長!」彼らの後を指差して手を振る。
全員が振り返った瞬間スキル霧散を使用し建物の上へ逃げる。
彼らが焦っているところを見ると楽しくてしょうがない。
そのまま帰路に着こうとする。
でも思った。このまま帰ったら待ち伏せか、夜襲をされるのではないか…
そう考えるとどうにも家に帰る気がしなかった。
協会長に言えばなんとかなるのだろうか。
夜でも賑やかな場所と人気のない場所がある。
賑やかなところを行ってもこの時間だと変なやつに捕まるかもしれない。
人気はないところに行っても変なやつに捕まるかもしれない。
どうしても帰らなきゃいけないわけではない。ただお腹が減ってしょうがない。
お金があってもこの時間に子供一人でいるのはおかしい。
ギルドに足を向ける。
誰かについて来てもらえばいいのであろう。
しかし男たちの妬み嫉みは嬉しくない。
ましてや子供相手に本気でかかってこようとするのもどうかと思う。
そうこう考えている間にギルドに着く。
そうすると受付にいる女性だ。やばい。目があった。どうしよう。殺されるかも。
「どうしたの?帰ったんじゃないの?」とりあえずあったことを話した。