29話
クリス「ここが東の大陸の入口です」
桃太郎「随分とでかい港だな」
クリス「北大陸に行くにはここを通らないといけないですからね、商業が盛んな大陸なんですよ」
桃太郎「ここが東の大陸…?この地図によるとさらに東に大陸があるみたいだが」
クリス「そこは想像で書かれた大陸だそうです。東西南北中央に島があれば見た目がいいだろうと」
桃太郎「想像で書くなよな…」
クリス「これより東へ行くと船が消えると言われております。あるのではなかろうかとそういうことでしょうね」
桃太郎「なんで行けないのかも知らないのか?」
クリス「出て行った船が一切帰ってこないのです。無の一帯は帰ってこられたのでわかっていますが、年に一
度50年間行ったっきりの船が毎年いなくなっているのです」
桃太郎「50年間毎年!?」
クリス「ええ…確認できないことがあると確かめたいのが人間なんです」
桃太郎「それでも何百人も犠牲になっているんじゃないのか?」
クリス「帰ってこないから犠牲になった。とは考えていないようです」
桃太郎「それは…」
クリス「わかっています。だから人間なのです」
桃太郎「一種の浪漫ってことか」
クリス「そういうことですね…」
―
クリス「ここが王家の使える宿屋です」
桃太郎「いいホテルみたいだな」
クリス「今日は休みましょう」
桃太郎「ミアリー?どうしたんだ」
ミアリー「…あ、いえ。何でもありません」
桃太郎「ここにきてから変だぞ」
ミアリー「…何者かに見られている気がしませんか」
桃太郎「ここに着いた時からか?」
ミアリー「はい…」
桃太郎「俺は気づかなかったが…」
ミアリー「気のせいですかね」
桃太郎「いや、気のせいじゃないんだろう。少なくとも尾行が上手いやつみたいだな」
ミアリー「信じてくださるのですか」
桃太郎「当たり前だろ」




