25話
王「ほう、退治してきたとな」
クリス「私がこの目で確かめました。間違い無いかと」
王「それでは今呼んでいる冒険者は帰らせてもよさそうだな。おい、おかえりいただけ。もちろん迷惑料を忘れるなよ」
「はっ」
王「それでこれからどうするのだ?」
桃太郎「まだまだ見識が浅いため旅に出て深め、広げていきたいと思っております」
王「そうか、ぜひ家臣にでもと思ったのだが」
桃太郎「ありがたい提案ですが、まだまだ若輩。旅が終わり、それでもまだ仕えてもよろしいのであればその時にお願いしたく」
王「よかろう。見識を広めて参れ」
桃太郎「それでは失礼します」
王「少し待て」
桃太郎「…なんでしょうか」
王「少し頼みたいことがあるのだが…聞いてくれるか?」
桃太郎「私で聞けることであれば」
王「是非とも娘のクリスを一緒に連れて行ってもらいたいのだが」
桃太郎「…」
王「どうした?」
桃太郎「いえ、急なお話でしたので少し慌ててしまいました」
王「そうか。それで答えは?」
桃太郎「私が行く道は荊、王女様を怪我させてしまうかもしれません。そうなった時どうしたら良いかわかりません」
王「気にするな。王族には常に危険が付き物だ。城にいるからといって決して安全とは限らない。むしろ外にいた方が安全な可能性だってあるんだ」
桃太郎「…」
王「連れて行ってくれるな?」
桃太郎「喜んで…」
王「そうかそうか!これほど頼もしい男児が居てくれればクリスも嬉しいだろう!」
クリス「ええお父様」
―
桃太郎「嵌めただろう」
クリス「なんのことでしょうか?」
桃太郎「はぁ…死ぬかもしれないんだぞ」
クリス「わかっていますわ」
桃太郎「はぁ…なんで子供が子守しなきゃいけないんだ…」




