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(一)

 それは同じクラスのミコトと一緒に歩いて学校へ向かっているときのことだ。


 大きな爆発音がした。


 私たちは音がした方の空を見上げた。黒い煙が立ち上っていた。

 すると、二人のそばを男子生徒二人組が「おい、博士がまたやらかしたみたいだな」「見に行こうぜ」と言い合いながら走って通り過ぎていった。

 学校まであと二〇〇メートルほど手前の十字路にさしかかったとき、ミコトが私の腕を掴んで呼び止め、立ち止まった。

 私が彼女を見ると、彼女の目線の先は一人の男子生徒がいた。髪型は肩までかかるようなぼさぼさ髪で、櫛も入れていないようだった。

 ミコトは「最悪」と呟いた。


(続く)

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