第八話「七人の獣騎士、集う!」
誤字報告、暖かい感想を送っていただき、いつも本当にお世話になっております。
これからも頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします。
今回、ついに七人が全員揃います!
さて、アムレット王国にきちんと先制パンチ(砦を二つ潰してきた&廃墟の監獄を焼き払った)をかまし、ちゃんとお土産も持って、無事、拠点に帰ってきました!
「トーマぁぁぁぁぁぁっ!!」
空飛ぶ絨毯で無事着陸すると、大アネキたちが、洋館から飛び出してきた。
「大アネキ!みなさん!!」
「よく、無事で戻ってきたぜ!!トーマぁぁぁ~っ!!」
大アネキが僕に抱き着いて、柔らかいおっぱいに僕の顔を押し付けて、ギュウウウッと強く抱きしめてきた。大アネキは目から滝のような涙を流して、ワンワン泣き出した。尻尾をブンブンと激しく振り、僕にしがみついて、じゃれついてくる。
ああ、僕、今、すごく心から安心している。
この人がいる場所に帰ってきたことが、心の底から、嬉しいと思える。
「梶斗真、無事、戻りました!」
ちゅっ♥
僕は、大アネキの唇に、自分の唇を重ねる。
胸がすごくドキドキして、身体が熱くなってくる。
顔はもう真っ赤になっていることだろう。
少しだけ恥ずかしかったけど、大アネキと無事再会できたことが、改めて嬉しく思えてくる。
「ふえっ・・・!!あ、あはっ、トーマから、オレに、チューしてきてくれたぁ・・・♥トーマぁ、しゅきっ♥だぁいすきぃ♥オレ、トーマが無事帰ってくるって、ずっと信じてたぜぇ♥」
「・・・大アネキの所には、必ず、戻りますよ。だって、貴方のいるところが、僕の帰る場所なんだから」
「・・・えへへっ、そうだな!!」
うわー、大アネキ、顔が真っ赤になって、蕩けているよ。
頭から湯気を噴き出して、にやけたまま、僕の背中をバンバンと叩いてくる。
うん、ちょっと痛いけど、大アネキらしいというか、そういうところも可愛いというか・・・。
「無事に戻ってきてくれて、何よりだ。トーマ」
「心配したんだからね。まあ、貴方なら必ず戻ってくるって、信じていたけど」
アイリスお姉ちゃんが笑顔で僕の頭を撫でて、グリゼルダさんが恥ずかしそうに、そっぽを向きながらも、暖かく声をかけてくれた。
(アイリス、そんなに羨ましいのなら、貴方もチューすればいいじゃないの。何で、自分のお尻をつねって、必死でこらえているのよ)
(う、う、うるさい!私は、まだ、その、さっきの、レベッカみたいに、唇と唇でする、恋人のようなチューはまだしたことがないんだ!は、恥ずかしいだろう!)
(・・・アンタも、本当に面倒くさいヤツね)
(で、で、でも、私も、本当は、トーマとチューがしたいんだぁぁぁぁぁぁっ!!お姉ちゃんにも、チューしてくれぇぇぇぇぇぇっ、トーマァァァァァァッ!!)
(・・・ダメだ、こりゃ)
アイリスお姉ちゃんとグリゼルダさんが、何かアイキャッチでちらちらとお互いに見ながら、会話をしているようだけど、何を話しているんだろう?
「・・・・・・次は、私とチューするのだ。ほれ、早くチューしろ。今すぐにしろ。トーマ分を補給させるのだ。ブチュー」
「おやおや、これはボクも、反対側のほっぺたに、情熱的なキッスをしなくてはいけな・・・ごぺぱっ!?」
「・・・・・・死ね、色ボケ。トーマは、私のものだ」
「へへーん、残念でしたー!トーマはオレのモンだもんねー!!」
ビビ姉、僕のほっぺたにチューしながら、ヴィルヘルミーナさんの顔面に蹴りをめり込ませるのはやめなさい!ヴィルヘルミーナさんが「前が見えねェ」って、ヤバい状態の顏になっていますから!!
「何や何や、モテモテやないか、色男」
後ろで、オリヴィアさんがニヤニヤと笑いながら、僕の肩をポンポンと叩いた。
しかし、その後ろから、オリヴィアさんの肩にがしっと誰かの手が掴んだ。
あまりにもどす黒い、圧倒的なオーラに、オリヴィアさんの顏から血の気が一気に引いていく。
「・・・あらあらまあまあ、それでしたら、わたくしが、貴方に情熱的なチューをして差し上げましょうかぁ?オリヴィアさん、お久しぶりですねぇ・・・?」
「あ、あ、あ、アレクシア・・・!?あ、あの、その、魔法陣の落書きやねんけど、ホンマに、その、申し訳ないっちゅうか、堪忍してぇな・・・!」
「ええ、ええ、堪忍ねぇ?わたくしの堪忍袋の緒は、とっくに、ブチ切れてンだよ・・・。ほら、すぐに終わらせてあげますから、頭を出しな・・・!!」
「あぎゃあぁぁぁぁぁぁっ!?ゆ、指が、顔にめり込んで、アイダダダダダダァァァァァァッ!?」
アレクシアさんのアイアンクロー!
オリヴィアさんに効果は抜群だ!!
「そーれっと♪」
「アイ・キャン・フラーイ!?」
いいえ、貴方は飛んでいるというよりは、吹き飛ばされているんです。
そして、空中に舞い上げられたオリヴィアさんが落下してくると、アレクシアさんが、杖をバットのように構えて、思い切り振り上げて・・・!!
「さよなら満塁ホームラァァァァァァァァァァン!!」
「あんぎゃああああああああああーーーーーーっ!!」
キラーーーーーーン★
アレクシアさんのフルスイング!!
オリヴィアさんは、お空のお星さまとなった!!
「・・・ふうっ、トーマちゃんを守ってくれたから、この程度で許して差し上げますわ♥」
あの、すみません・・・。
オリヴィアさんが、お空の彼方に吹っ飛んでいってしまったんですけどぉぉぉっ!?
ーよかった。無事に戻ってきてくれて何よりだ。ー
「・・・無事、戻ってきてくれたのは嬉しいけど、帰ってきてそうそうに、どうしてこんなに騒がしいことになっているんだよ・・・?」
ユキちゃん、桜、ただいま!
梶斗真、無事、戻ってまいりました!
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「あいててて・・・、全く、300年ぶりに外に出られたかと思っとったら、この世のものとは思えない綺麗なお花畑と、この世のものとは思えない綺麗な川が見えてもうたやないか」
「あらあらまあまあ、川は渡らなかったのですねぇ」
「死ねってか!?相変わらず笑顔で恐ろしいことを言うヤツやな!?」
大広間に、オリヴィアさんとアルビナ王妃様と、アンジェリカ王女様を通して、僕たちは椅子に座って、これまでに起きた出来事を話し合って、整理することにした。
「ああ、それと、お土産なんだけど、ちゃんと見つけてきたよ!」
そう言って、僕は懐から、紙の束やファイルを取り出して、テーブルの上に置いた。
「何だよ、これ?」
「アルビナ王妃様と、アンジェリカ王女様が企てたとかいう、不正について記されている書類や、予算の水増し請求などの証拠として挙げられた書類の原本だよ。オリヴィアさんに見てもらったら、ほとんどの書類の記録が、王妃様以外の人間によって魔法で書き換えられた跡があったよ」
「へっへっへ♪王宮の中に忍び込んで、ちゃんと手に入れてきたで、旦那?」
「ブウウウウウウーッ!?」
「ごほっ!ごほっ!な、なんて・・・!?」
アイリスお姉ちゃんとアレクシアさんが飲んでいた紅茶を勢いよく噴き出し、桜とヴィルヘルミーナさんが椅子から転げ落ちるほどに、驚いていた。
「いやぁ~、まさか、砦を落としたのは、混乱に乗じて、文官の所に忍び込んで、不正の証拠を手に入れるためやったとはなぁ~。ウチも久しぶりに、盗賊としての血が騒いだわぁ!この兄ちゃん、結構ムチャクチャやけど、ウチ、そういうアホは大好きや!」
砦に攻撃を仕掛ける前に、王都が大混乱している隙をついて、王妃様たちを陥れた文官たちが保管している文書を手に入れれば、王妃様たちの冤罪を証明することが出来るのかなと、オリヴィアさんに相談したのだ。
そしたら、彼女は「そういうのは、ウチの十八番や!」と言って、何と王宮に忍び込んで、偽造された書類を見つけ出してくれたのだ。
「それって、国家機密の書類じゃないのかい!?」
「まあ、そうなるな。せやけど、一応、証拠として用意されたこの文書やけど、どこもかしこも手が加えられた跡がしっかりと残っとったわ。ようもまあ、こないな出来の悪い文書で、王妃様たちを罪人に仕立て上げたモンやな。こんなモンじゃ、せいぜい、おままごとのオモチャぐらいにしか使えんな」
「しかし、よく見つける事が出来たな?」
「ああ、それは、この兄ちゃんの力で、影を蛇の姿に変えて、城の中に隠されとる書類を探し当ててくれたんや」
「・・・お土産という言葉から、これにたどり着いたのは、見事ね」
グリゼルダさんが肩をすくめて、労をねぎらってくれた。
「・・・お土産っていうのは、出来る限り、こっちが有利になるための情報を仕入れてくるってことだと思ってさ。ただ、王妃様と王女様を助け出すだけじゃ、僕たちが王妃様たちと結託して、アムレットを乗っ取ろうとしているなんて、アムレットに抗議される可能性があるでしょう?それで、向こうが何かを言ってきた時に備えて、不正の証拠を見つけ出して、こうして手に入れてきたってわけ」
「・・・俺たちの想像のはるか斜め上をぶっちぎってくれたか」
「それに、先制パンチで8割以上のダメージを、相手に与えるぐらいのことをしないと、一気に戦力をそぎ落とせないでしょう?」
「へへへっ、やる気マンマンって感じだな!」
「うん、僕も今度の一件には、本気で頭に来ているんだよね。アムレットに関しては、あんな男を国王のままで、のさばらせておいたことが原因だから自業自得って感じだけどさ、クロスと手を組んで、他国にまで迷惑をかけるようなバカは、野放しになんてしていられないよ」
王妃様たちの前で、国王のことをボロクソに言ってしまい、一歩間違えれば不敬罪に当たるかもしれないけど、もうこうなったらとことん追い込んでやらなければ気が済まない。
王妃様たちも「出来ることがあるなら、何でも相談してほしい!力になります!」とお墨付きまでもらっているので、アムレット国王をシメることは、僕の中ではほぼ確定となっております・・・!
「もちろん、オレたちも協力するぜ?オレたちの可愛い弟分を誘拐して、無理矢理、悪事に加担させようとするようなヤツが、どこの誰だろうと、地獄を見せてやらねえといけねえよなぁ・・・!」
「好き勝手にやってきた分のツケを、まとめて支払っていただきましょうか~♪」
「当然だ。トーマを的にかけて、連れ去った挙句に利用しようなどと、天が、地が、人が許そうとも、私は絶対に許せん・・・!!」
「・・・やれやれ、やっと全員揃ったわけだし、久しぶりに派手に暴れようかしらね」
「・・・・・・戦闘の準備は、いつでも出来ている!」
「みんな、300年前と変わらんなぁ~!相変わらずノリのいい連中ばかりで、大好きやでっ!」
「フッ、面白くなってきたじゃないか。まさか、このボクたちを本気で怒らせるとは、バカな連中だねえ。もうこうなったら、誰にも止められないよ?」
業火のレッドグレイブ。
神樹のアッシュクロフト。
雷鳴のアーヴィング。
月闇のナルカミ。
氷結のブルックス。
大地のオズボーン。
そして、颶風のワイズマン・・・!!
300年前に結成された、最凶最悪の名を欲しいままにしてきた、伝説の傭兵団が、全員揃った。
僕は、この7人が勢ぞろいしたことに、胸の奥から湧き上がる熱い気持ちを抑えることが出来ず、彼女たちと一緒にこれから仕事が出来ることに、大きな喜びを感じていた。
【七人の獣騎士】全員、無事合流いたしました!
今後の彼女たちの活躍や、斗真をめぐって様々なドタバタが起こりますので、どうぞお楽しみに!!
斗真、自分からレベッカにキスをしたりと、二人の距離が徐々に近づいていきます。
アイリスはレベッカにヤキモチを焼きつつも、恥ずかしくて、斗真にキスをおねだり出来ず、そんなアイリスに呆れつつも、グリゼルダもどうしたものかと思い悩んでおります。
団員たちのハーレムの行方も、全力で書いていきます!
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます!




