ナイフ使い、冒険者になる
街に入りまず目指す場所は冒険者ギルドである。
シルに聞いたところ身分が怪しくても登録できるので仕事を受けやすいそうだ。
「ここか」
結構大きめの建物で酒場も併用されているようだ。冒険者ギルドに入り受付に向かう。酒場には多くの人がいた。数は少ないが獣人などの亜人と呼ばれる種族もいた。ここにいるほとんどの人は武器を持っていた。
「何か御用でしょうか?依頼は、あちらで受け付けております」
「いや、ギルドに登録に来たんだが」
「えっ?」
なんだろうすごく驚かれたんだが何でだ?あまりここにいる人と大差ない気がするんだが……あっ武器見えるとこに着けてないじゃん。こりゃ登録に来たと思われないわな。
「いいんですか?そんな戦闘得意じゃなさそうですけど」
「大丈夫です、戦闘には自信がありますから」
「はぁ……そうですか。ギルドは、あなたに何があっても責任は取りませんよ」
「大丈夫です」
「分かりました。ランクの説明をさせていただきます。ランクには、A~Fまであります。ですが例外としてSランクと言うものがあり世界に5人しかいません。ランクは、試験を受けてその戦闘力を見て格上げします」
出来るだけ金を稼ぎたいから早く上げたいところだ。
「今すぐ受けられますか?」
「えっ……はい、受けられますけど」
「じゃあお願いします」
「分かりました。話をしてくるので少々お待ちください」
そう言って受付の人は奥に引っ込んでいった。
「なぁなぁ兄ちゃんここはガキの来る所じゃねえぞ。悪いこと言わねえから帰んな」
なんだ……こいつ知能低いのか?明らかにいきってるやつにしか見えないんだが。
「聞こえなかったか?か、え、り、なお坊ちゃんそれとも俺と戦うかい?」
笑いながら馬鹿にしてくる。やべぇマジで切れそう。
「俺の前から消えてくんない?」
怒りを抑えて挑発する。
「痛い目見ねえとわかんねえかぁっ!おいっ!ゴラァっ!」
そう言いながらこいつ剣抜いたわ。よしっちょっと腕試しといきますか。
「オラァッ!」
大きく振りかぶって剣を振り落としてくるがそれを悠々とかわし溝尾に拳をぶちこむ。
「がっ!」
相手が怯んだところで顔面を蹴り飛ばす。
「ぶべらっ!」
よく分からない声とともに倒れた。
「あっあなたは何者ですっ!」
さっきの受付の人が騒ぎを聞き付けて来た。最後の攻撃をした時に来たようだ。
「普通の14才の少年です」
まともには答えずもう一人のギルド職員に話掛ける。
「でっランクは?」
「問題ないDランクまで上げてやる。俺は、ギルドマスターのガノンだ」
いきなりDかまあ十分だな。
「手続きするから来い」
ギルドカードを作ってもらった後ゴブリンからの戦利品を売り大銅貨5枚手にいれた。
ギルドには、宿があるので今日は、ここで寝ることにした。
ちなみに値段は銅貨一枚食事は別払いとのことだ。