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神子様、お菓子を作る

『もらってきましたのー』


ふらふらとしながら、ジエイドが帰ってきた。って、どんだけもらってきたの?凄い大きさの袋なんだけど……。


「ジエイド、すごい量だね…‥」


精霊って、何人来るの?


『全部小麦粉ではありませんの。その他の材料も、神子様の名を出したら、ブラウニーたちは、素直に差し出しましたの』


‥‥それって。うん、気にしないことにしよう。


「ありがとう、とりあえずクッキーの生地を作ろう」


そして、改変で焼く。状態変化は、温度変化パターンが多いから焼くこともできるはず……たぶん。


『神子様、クッキーの生地の作り方、わかりますか?』


前世と同じ材料なら、たぶん大丈夫。


「多分わかる」


よくわからなかったら、スピネルかジエイドに聞けばいい。


『わからなかったら、私に聞いてくださいの』


さすがジエイド、頼りになる。


「わからなかったらお願い。材料類出して」


『はいですの』


砂糖、バター、卵、小麦粉。材料は、前世と同じだな。


「量る道具ってある?」


なかったら、どうしよう。はかる道具が無かったら、この世界の人はどうやって、お菓子を作ってるんだ?


『ブラウニー曰く、材料はこのまま量らなくても、おいしいクッキーができるそうなので、卵白と卵黄を分ける以外は、材料に手を加えなくて、大丈夫って言っていましたの』


ブラウニーたち、ありがとう。これで楽々にクッキーが作れる。


「助かるな。ボールとかってないの?」


それが無かったら、どうやってクッキーを作ればいいの?


『あ……もらってくるのを、忘れておりましたの』


……どうすんの?


『フェルディナンド様、植物の精霊王様に金属をいくつかもらっていましたから、それを改変して、ボールなどを作っては、いかがでしょうか?』


なるほど!その手があったか。希少な金属らしいけど、背に腹は代えられない。


「ミスリルを改変するか」


ごめんね、伝説の宝具とかを作ることのほうが、相応しいのに。


『精霊神の神子フェルディナンドが命ずる 世界よ 我が望む姿へ 改変せよ 

 

 改変 形状変化 ミスリル』


ミスリルの塊が、ボールとお皿になった。すっごく勿体ないから、クッキーづくりが終わったら、元の塊に戻そう。


『神子様、ボールとお皿だけでいいですの?人間たちが、クッキーを作るときはもっと複雑な道具をいろいろ使っていましたの』


普通は、泡だて器とか色々いるけど…‥。


「エンに、手伝ってもらうから」


後で、めん棒と型抜き用のクッキー型も作るけど、今はこれだけでいい。


『何故ですの?』


「内緒」


昔、ネットで見つけた超簡単クッキーを作ることにしよう。






「まず、バターを溶かす」


『精霊神の神子フェルディナンドが命ずる 世界よ 我が望む姿へ 改変せよ 

 

 改変 状態変化 個体→液体』


うわーこの能力超便利。神子万歳。


『改変は、そんな使い方もあるんですね!さすが神子様です』


「ありがとう、スピネル」


ほめられるとうれしい。


「次、砂糖を入れる。エン、小さい風を起こせる?」


前世、ネット小説で見た。


『起こせますよ?』


「じゃあ、これを小さい風で混ぜて」


こういう時に、精霊を使うべし。


『わかりました。

 小さき風よ 集まり 回れ』


楽々ー。エン、お菓子作りの才能あるかもな。


「卵黄投入するよー」


白身、どうしよう…‥。今から、改変ボールを作るか。


『神子様、ここに捨ててください。

 闇よ 小さな 穴を作れ  -ブラックホールー』


ちょっけ10センチくらいの、小さいブラックホール?が開いた。もっと大きのがあったら、地球のごみ問題、これで解決しそう。


「ありがとう、スピネル」


ポイっと、卵の殻+白みを捨てた。


『どういたしまして』


スッと、マナーの先生もびっくりのお上品な礼をした。これなら、一発合格しそうだなぁ。


「エン、もういいよ」


『わかりました。楽しいですね、お菓子作り』


小さな竜巻で、ボールをかき混ぜる作業が気に入ったらしい。また、一緒に作ろう。


「次に小麦粉を入れる。そして手でもむ」


もみもみ、もみもみ、もみもみ、もみもみ。



「こんな感じの、棒状にする」


そして、これを伸ばしていろんな形にするんだけど…‥面倒だな。切るやつでいっか。


「そして、凍らせる」


『精霊神の神子フェルディナンドが命ずる 世界よ 我が望む姿へ 改変せよ 

 

 改変 温度変化 常温→0度』


普通は、冷凍庫に寝かせて凍らせるけど、スキップして氷点下にした。


「神子様、質問です。なんで、凍らせるんですか?」


「これを切るから、へにゃってなったら困るでしょ?だから、凍らせて固くする。スピネル、これを1枚5ミリの厚さで切ってくれる?」


『かしこまりました。

 闇の刃よ わが手に 宿れ』


スパパパパンって、黒い刃が凍った生地を切った。


「ありがとう、スピネル。これを焼く』


『精霊神の神子フェルディナンドが命ずる 世界よ 我が望む姿へ 改変せよ 

 

 改変 状態変化 生→焼き』


どう表現すればいいかわからなかったから、そのままにした。ミスリル製のお皿にたくさんのクッキーが乗っている。


「これで完成」










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