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現界ってどうするのかな。ほんとにアリスティア殿下に見えるようになるのか?楽しみだ。
『今からフェルディナンド様の魔力借りますよ』
「はーい」
うおっなんか体の中にある温かい感じ?のものが吸われてる感じがする。これが魔力なのか?
『気分が悪くなったら言ってください。魔力切れになると倒れますよ』
「わかった。でも魔力無限にあるから多分大丈夫だよ」
『そうでした』
そうそう。フェルディナンドのチートその1だからな。
「フェルディナンド様は魔力が無限にあるのですか?」
驚いたようなアリスティア殿下。当たり前だな。
「いいえ、ほぼ無限ですので違います」
俺の魔力はほぼ無限なだけで実際に無限にあるわけではない。
「それでも十分すごいですよ」
「ありがとうございます。アリスティア殿下」
会話ができた。でも続かない・・・・・
『フェルディナンド様、今から現界をします』
「アリスティア殿下、今から現界をするそうです」
「そうですの?」
「はい」
エンー早くして。ってエンの体が光ってるなんでなんで?これが現界?
『できました』
俺には全く違いが分からん。いつも見えてるからかな?
「フェルディナンド様、その子がエンですか?」
「はい。かわいい猫でしょう」
「そうですね。撫でてみていいですか?」
「はいどうぞ」
よし会話が続いた。この調子で頑張ろう。というかエン、天使王女にナデナデされるとはずるい奴だな
「触れるのですね!エンは何の精霊なのですか?」
「風と火の精霊です。南の火山地帯で生まれてどっちつかずで固まってしまったら両方の属性の精霊になってしまったそうです」
「両属性の精霊はそのようにして生まれるのですね」
「そうみたいです、私も驚きました。アリスティア殿下は精霊に詳しいのですか?」
精霊に興味あるのかな?
「はい、一度物語で見たときに見てみたいと思っておりまして」
可愛いなあ。
『フェルディナンド様、もう現界といちゃいますよ』
「もう切れるの?」
燃費悪。そんなに経ってる気がしないんだけど。
「あっ消えちゃいました」
「すみません」
「いえいえ、精霊が適性のない人へ姿を現すなどの珍事を体験できただけで光栄です。ありがとうございます」
でも、ちょっとしか見せてあげられなかったなあ・・・・俺はいつも見てるからレア度が分からないけど見えない人からすると珍しいんだなあ・・・・というか世の中見えない人のほうが多いからこれからは人前で精霊と話すのはやめておこう。明らかに怪しい人になる。




