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ハハハ、モウオレハマナーカンペキダ。
マナー教育が超スパルタだった件。なんか10人くらいの先生が入れ代わり立ち代わりでいろいろ詰め込んできた。というか前世コミュ障気味な俺に3歳の女の子と会話ができるだろうか。
「フェルーそろそろ行くわよー」
「はい、お母様」
もう気が重い。
王城
でかい。予想外にでかい。我が家も公爵家だから大きいけど比べ物にならないくらい大きい。
「大きいでしょフェル。ここが王城よ」
「大きいですねお母様」
すごいな。
「王妃様の宮へ行きましょうか。アリスティア様もいらっしゃるわよ」
「はい」
アリスティア王女。ゲームスチルでは確か金髪青目のザ王女って感じだったよな。性格はおっとり天然でふわふわした性格だけど時々見せる腹黒さとのギャップが堪らないだっけ?
アリスティアを神子だからという理由で虐めていたフェルディナンド。理由は神の加護を女が持つなんぞ生意気・・・・・俺(小庶民)にそんなことは無理だな。破滅フラグ一個回避かも。
王妃の宮
「マリーよく来たわね。そっちがフェルディナンド様?マリーとルウィのいいとこどりって感じの子ね」
「そうでしょ自慢の息子なのよ。フェル王妃様に挨拶して」
自慢の息子って言われるとうれしいな。人前でそう言ってるだけかもしれないけれど・・・・王妃様すげえ綺麗だよな・・・子供を3人産んだとはとてもじゃないが思えない。
「はい。初めまして王妃様。カルリオン公爵家第一子フェルディナンド・ディ・カルリオンです」
「上手な挨拶ね。アリス、フェルディナンド様とアリエールに挨拶をしなさい」
王妃様の広がった青いスカートから天使が出てきた。
キラキラふわふわの柔らかそうな金髪は太陽の光みたいにキラキラで
大きな青い目は俺の目がガラス球に見えそうなほど美しい青
真っ白な新雪のような肌
小さなお人形みたいな顔に絶妙な感じで収まったパーツ
フェルディナンドはどうしてこんな天使を虐めたのだろうか・・・・・・
「はい。初めましてカルリオン公爵夫人、カルリオン公爵子息。第2王女のアリスティア・デイ・エインデリンです」
声も可愛い。鈴が鳴る様ってこういう声の事を言うんだろうな。
「じゃあ二人ともまだ正式発表はされてないけど婚約者同士今日は楽しみなさい。アリス、庭園を案内して差し上げて」
「はい判りましたお母様」
「それじゃあごゆっくり」
ニヤニヤしながら言う王妃様。まってくれいきなり二人で散歩って元コミュ障にハードル高くないですか?




