【第4話】魔獣王
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「待たせたな、《魔獣王》座ってくれ」
「はっ!」
見た目は獅子の顔で2本足立ち
こいつを見てるとここが本当にファンタジーな世界なんだなと実感出来るわ
「知っての通り俺は記憶がない。まずは名前から教えて貰えないか?」
「私の名前はクルーガーです。魔神王様にはクーガと呼ばれておりました」
《魔獣王:クルーガー》呼び名は、クーガね
「では、クーガよ。第3階層について教えて欲しい」
「第3階層は中心部である3割が森、残り7割が平原となっております。私の居城は階層の中心部…森の最深部にございます」
魔獣族だけあってやっぱり平原や森の中に住んでいるって事か
「魔獣族の中でも言語を操る高位魔獣は全て森の中で暮らしております。高位魔獣は第3階層の戦士でもありますので、高位魔獣族同士の戦闘は禁止しております」
高位魔獣は平原に住む魔獣を狩って生きてるって事か
「第4階層に繋がる転移魔法陣はやっぱり居城の中にあるのか?」
「左様でございます。因みに第2階層から第3階層に繋がる転移魔法陣は平原の最北端・最南端の2つあり、どちらに転移されるかはランダムでございます」
「魔人族は町や村があり、農業や蓄産業をしていると聞いた。魔獣族はどういう生活をしているんだ?」
「まず、第3階層は完全な弱肉強食の世界でございます。強い者が生き、弱い者は死ぬ」
その辺りは動物と一緒か
「高位魔獣が平原の魔獣族を食らい尽くすなんて事はないのか?」
「平原に住む魔獣族は約200万人、高位魔獣は約5000人なので今までそういう事はなかったですね。それに魔獣族が食事を取るのは魔力の補充の為で、魔力が充分にあれば食事を取る事もないのでむしろ平原の魔獣族は増加傾向にあります」
同じ魔界にいる生物でも魔人族と魔獣族は違うんだな…
「そう言えば第1階層にも魔獣族がいると聞いた。第3階層の魔獣族との違いは何なのか?」
「第1階層に関しては《魔人王》が管理者を出し、各階層の自然環境では生き長らえないであろう者を第1階層に送っております」
言い方は悪いが弱者が第1階層に送られてる訳か
「あと、第2階層にはありませんが第3階層以下には第1階層に直接繋がる転移魔法陣があります」
「どういう事だ?」「基本的には第1階層へ魔獣族を転移させる為の魔法陣にはなります」
あ、なるほど
「ただ極々稀にですが、第1階層の生物同士の繁殖で生まれたモノの中に異常な強さを持つモノが現れる事があるんです」
「異常な強さ?」
「はい、我ら王以外では太刀打ち出来ない様な強さです。当然第1階層の生物では対応が不可能なので我ら王が第1階層に向かい対処します」
「強さってどの位なんだ?」
「各階層の王は各々何代目かにはなるんですが、王を交代する理由のほとんどがそのモノを駆除する為に負ったダメージが原因です」
なにそれ、絶対戦いたくないわ、そんなのと
「我らは《変異体》と呼んでいますが、それが発生した時は第3階層以下の王が全て第1階層に向かい、《変異体》の処理を行います」
「《魔人王》は何で行かないんだ?」
「《変異体》は魔人族以外の生物の繁殖で生まれたモノですから、《魔人王》には責任はありませんので」
種族の王としての責任って事か…
「まぁ、最後に《変異体》が発生したのは数百年前ですから、滅多に発生しないんですがね」
そう言って苦笑いを浮かべるクーガ
「だから、数十年単位で第1階層の管理者を勇者に倒され、その度に新たな管理者を選ばないといけない《魔人王》の方がある意味大変なんですよ」
「だが第1階層と繋がっている転移魔法陣があると言う事は、偶然勇者が第1階層から侵攻してくる可能性もあるって事じゃないのか?」
「各階層とも見つけにくい所に魔法陣は設置していますので、過去に直接勇者が来た事はありませんが…」
再度苦笑いを浮かべるクーガ
「そもそもが第2階層でなぶり殺しにあう勇者が第3階層以下に来た所で何の驚異にもならないですから」
あぁ、そう言えばそうだった
勇者乙
「なるほどな、わかった、ありがとう」
「いえ!また何かあればいつでもお呼び下さい」
…正直見た目が怖いんであんまり呼びたくないです
更新速度が亀で申し訳ございません><
少しずつ身の回りが落ち着いてきたのでまた更新していきたいと思います
ご愛読これからもよろしくお願いします!