虫の音(二百文字自作自演お題小説)
使ったお題は「虫の音」です。
田守優子は私の親友。変わっているが、悪い子ではない。
秋も深まり、あちこちから虫の声が聞こえて来る。
仕事帰り、優子と駅でバッタリ会い、夜道を一緒に歩いた。
「私より、一緒に歩きたい人がいるんじゃないの?」
優子がニヤついて言う。私は耳まで赤くなったのがわかった。
その時、どこからか、聞いた事がない虫の声が聞こえた。
クツワムシ? コオロギ? スズムシではないな。
「今のは私の腹の虫」
優子が言った。美人が台無しよ!
ということでした。