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失われた絆と禁断の証明【2】

それらの出来事が、かつてデータを盗んだ桜井のお兄さんと何か関係があるのではないかと、俺は考え始めた。お兄さんがその時、一体何を考えていたのか、そして彼の行動の真意は何だったのか――その謎が新たに浮かび上がり、俺の前に解くべき難問として立ちはだかった。桜井家とその背後に潜む秘密に挑むことで、彼の真意を明らかにしなければならないという新たな使命感が、俺を再び証明の世界へと引き戻していた。

亡き師匠の書斎を調べた結果、やはり師匠はとある兵器に関する重大な秘密を知っていたようだった。その書棚には、古びた手稿や細密な図面が所狭しと並べられ、どれもがただならぬ気配を放っていた。特に目を引いたのは、ある未完の論文の一部。そこには、兵器の設計図と共に、その動作原理に関する詳細な考察が記されていた。

師匠が一生をかけて解明しようとしていたこの謎は、単なる技術的な挑戦ではなく、もっと深い意味を持つものであることがうかがえた。彼の書き残したメモには、「この兵器の真の力は、それが誤用されたときにこそ発揮される」と書かれており、それが人類全体に及ぼす影響についても言及があった。

この発見により、俺は桜井家の過去や、お兄さんの行動がさらに深いところでこの兵器と結びついている可能性を感じ始めた。師匠が抱いていた恐れと同じものが、今もなお続いているのだろうか。その謎を解明するために、俺は新たな覚悟を持って調査を続けることを決意した。