表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/188

年明け後の余韻

桜井が目をこすりながらにっこり笑った。「あけおめでーす!」


「うん、あけおめ。」俺も笑い返し、二人の間に穏やかな雰囲気が漂った。


会話が続く中で、桜井は明らかに眠そうで、時折あくびをしていた。普段以上に甘えてくる様子が、さらに可愛らしく見えた。


「桜井、そろそろ寝た方がいいよ。今日は泊まっていってもいいから、無理しないで。」俺が優しく提案した。


桜井は首を振りながら、目を閉じたまま答えた。「いやです。」


「でも、今日は本当に無理しなくていいよ。」俺が心配して言った。


桜井がゆっくりと目を開け、少し涙ぐんでいた。「だって…私が生きられるの、あと二ヶ月なんですよ。それに、あなたと一緒に研究できるのもあとわずかだと思うと…」


その言葉に、俺の心が痛む。桜井の強さと、限られた時間を大切にしようとする気持ちが伝わってきた。


「桜井、君がいる限り、どんな時も一緒にいたい。」俺は静かに言った。「だから、少しでも一緒にいて、君の好きなことをして過ごそう。」


桜井が優しく微笑んで、俺の言葉を受け入れるように頷いた。「ありがとう、佐藤さん。じゃあ、少しだけお付き合いしてもらおうかな。」


二人は、暖かい部屋で心地よい時間を過ごしながら、限られた時間を共に大切にすることを約束した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ